大井直幸は3位タイ、優勝賞金10万ドルはジョナス・マグパンタイが獲得
QATAR WORLD CUP 10-BALL 2025@カタール・ドーハ
マグパンタイのFRは大会前の820からこの優勝で一気に831に上昇
WPA/ACBS公認、賞金総額45万ドル、優勝賞金10万ドルのビッグイベント『QATAR WORLD CUP 10-BALL 2025』(カタールワールドカップ)が11月2日(日)に最終日を迎え、決勝戦でシモン・クラル(ポーランド/FR:789※)を下したジョナス・マグパンタイ(フィリピン/FR:820※)がWPA公認のインターナショナルトーナメント初優勝を飾った(※FRは大会前の数値)。
準決勝からスタートしたこの日、マグパンタイはまず、10月のwnt.アジアシリーズ『ペリオープン』で優勝、『ハノイオープン』で準優勝と2戦連続でファイナリストとなり一気にブレイクを果たしたモリッツ・ノイハウゼン(ドイツ/FR:817)を11-6で下して決勝に進出。
準決勝もう1試合は、タイトル獲得にあと2勝に迫っていた『日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)所属の大井直幸(FR:824)とポーランドの次世代エース候補でもある21歳のクラルの対戦。
準優勝のクラルも今回の準優勝でFR:792にアップし、世界トップ100入り(97位)を果たした
この試合は大井がここまでの勝ち上がりで見せていた素晴らしいプレーで5-0とスタートダッシュを決め、その後8-4まで試合を優勢に進めたが、ここから自らのミスもあり、クラルのナイスプレーもあって一気に逆転され、9-11。大井は惜しくも決勝進出ならず3位タイで大会を終えた。
マグパンタイは今回は予選・ステージ1を突破してステージ2に進み、予選ラウンド勝者側最終戦では大井に土を付け、決勝トーナメントでも2回戦(ベスト32戦)で現ナインボール世界王者のカルロ・ビアド(フィリピン/FR:838)、3回戦(ベスト16戦)ではポーランドのエース、ヴォイチェフ・シェブチック(FR:831)を倒すなど、国際的には無名ながらフィリピン国内では「サイレントキラー」として知られる31歳。
マグパンタイ vs クラル(YouTubeチャンネル『Qatar Billiard Sports Federation』より)
ヤングガン vs 最強国からの新たな刺客の対戦となった13ラック先取の決勝戦は、マグパンタイがその実力を発揮して序盤から6-2とリードを奪うと、第17ラックを終えた時点で11-6と優勝まであと2ラックに迫る。
準決勝で厳しい状況からの逆転勝ちを果たしているクラルもここから3ラックを連取して11-9まで追い上げるが、第21ラック、クラルのブレイクがノーインに終わると、決して簡単ではない配置を精度の高いショットで攻略したマグパンタイがランアウトでリーチ。最終となった第22ラックではクラルの②ジャンプショットがファウルになると、ここから正確な手球コントロールで流れるような取り切りを見せ13-9で勝利。ステージ1からファイナルまで、ワールドトップスターもなぎ倒しながら通算13連勝で世界にその名を轟かせるとともに優勝賞金10万ドルをその手にした。
写真提供:Qatar Billiards & Snooker Federation
大会情報:Qatar Billiard Sports Federation
大会アーカイブ動画:Qatar Billiard Sports Federation












