全国各地で熱戦を繰り広げた2019年
2019年アマチュアプレーバック
『公益社団法人日本ビリヤード協会』(NBA)並びに『日本アマチュアポケットビリヤード連盟』(JAPA)が主催として開催されたアマチュア公式戦。全国各地、老若男女問わずビリヤードに魅了されたアマチュアプレイヤー達が熱い戦いを繰り広げられた2019年を一挙振り返る。
女流球聖位防衛を果たした丸岡文子
アマチュア主要タイトルの内、1年で最も早く開催されるのが『球聖・女流球聖戦』。4月7日(日)に開催された『第11期女流球聖位決定戦』では、第10期女流球聖位・丸岡文子と挑戦者・佐原弘子の対決。何度も女子トップアマ界でしのぎを削ってきた両者の試合は、ロングフォーマットをフルセットの末に制した丸岡に軍配が上がった(フォーマットはナインボール7ラックの4セット先取)。
自身初の球聖位に就いた小笠原晋吾
4月14日(日)に開催された『第28期球聖戦 球聖位決定戦』は第27期球聖・喜島安広と挑戦者・小笠原晋吾の対戦。女流球聖同様関東勢同士の対決となった。試合は挑戦者の小笠原が掌握。通算6期「球聖位」に就いた喜島を手玉に取り、セットカウント5-1で自身初の球聖位となった。
都道府県対抗優勝・奈良県
5月18日~19日(土・日)には『第55回全日本都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会』が開催。この大会は全国の各都道府県で5名のチームを結成し、種目・ローテーションで団体戦を行う大会だ。今年は全国から48チームが大会に参加。その頂点に立ったのは奈良県チーム。全国レベルのトップアマを有する広島県チームに勝利し、13年振り2度目の優勝となった。
左からA級:田中裕也、女子級:佐原弘子、B級:米澤慎二
6月29~30日(土・日)、『日本ビリヤード協会(NBA)』主催の『2019 全日本アマチュアナインボール選手権(アマナイン)』がA・B・女子級の3部門で開催。A級は田中裕也、B級では米澤慎二、女子級は佐原弘子が優勝を飾った。佐原は4月に行われた女流球聖戦で戦った丸岡文子との再戦でリベンジを果たした。
喜島安広の連覇達成!
9月7日~8日(土・日)は『第20回 マスターズ』が開催。マスターズは全国の予選を勝ち抜いた選手、アマチュア主要タイトルを持つ選手がシード権を持ち、その中で「テンボール」の頂点を決する大会。その全国の猛者の中、喜島安広が2年連続で優勝を果たした。
第59期名人位・喜島安広
9月29日(日)、『第59期名人位決定戦』が開催。名人位決定戦はローテション300点ゲームの5セット先取。58期名人の喜島安広が挑戦者・大坪和史から勝利し、名人位防衛に成功した。これで喜島は2期連続、3期目の名人位、2019年のアマチュア主要大会2冠を達成した。
左からB級:進藤勇輝、L級:奥田玲生、A級:川連一斗
10月26日~27日(土・日)はNBA主催の『第18回 全日本アマチュアビリヤード都道府県選手権大会 鹿児島国体記念大会』が開催。ポケットの部(A級、B級、L級)、キャロムの部の4部門が行われ、L級は奥田玲生、B級は進藤勇輝、A級は川連一斗、キャロムの部では三戸雅之がそれぞれ優勝を飾った。
各級優勝者。左からB級:和巻拓也(大阪)、女子級:大塩さゆり(千葉)、A級:杉山功起(神奈川)
11月9日~10日(土・日)、愛知県名古屋市の『名東スポーツセンター』にてJAPA主催のアマチュア全国タイトル戦『第67回 全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』(アマローテ)が開催された。種目はローテーション、フォーマットはA級が180点、B級・女子級が120点の完全ダブルイリミネーション。女子級では大塩さゆり、B級は和巻拓也、A級では杉山功起ジュニアの大会を除き、初のアマチュア全国タイトルを獲得した。
2019年のアマチュアビリヤード界は、これまで数多のタイトルを手にしているトップアマと、初タイトルを手にしてトップアマへの仲間入りを果たした選手の両輪が活躍を見せた1年と言えるだろう。男子では、喜島安広を破って球聖位に就いた小笠原晋吾など新たな世代の台頭が窺え、女子では、佐原弘子が2020年からプロ入りを表明していることからさらに激戦が予想される。2020年もアマチュアビリヤード界に目が離せない。
写真提供/On the hill !