ワールドプール、これが世界の強いヤツラだ! 〜2025 Summer〜
FargoRateが世界トップ100最新版を発表

カルロ・ビアドの優勝で幕を閉じた『WORLD POOL CHAMPIONSHIP』(ナインボール世界選手権)、8月5日(火)にスタートするwnt.メジャーの『FLORIDA OPEN POOL CHAMPIONSHIP』と伝統の『US OPEN POOL CHAMPIONSHIP』を含むwnt.アメリカ5連戦など、ワールドプールシーンの活況が続く中、プレイヤーの実力を数字で示す指標として定着してきた、FargoRate(ファーゴレート)が最新の世界トップ100ランキングを更新した。
このランキングは、2025年3月上旬以降の変化をまとめたもので、この期間、リストのプレイヤー達は平均で400ラック近くをプレー。対象となったイベントは、ナインボール世界選手権、『UK OPEN POOL CHAMPIONSHIP』、『EUROPEAN OPEN POOL CHAMPIONSHIP』といったwnt.メジャーイベントから、今年からプレデターがメインスポンサーとなっているユーロツアー、現在5戦目が開催中の『Kamui Road to World 10-Ball』など多岐に渡っている。
これによると、相変わらずの強さを見せているジョシュア・フィラー(ドイツ)は頭1つ抜けた858で1位をキープしており、2位はフェダー・ゴースト(アメリカ)を抑えてイラクのアミール・アリがランクイン。昨年の12月に突如トップ100に姿を現したアリは、中東で行われているトーナメントを中心に活動しており、まだまだ完全に安定した数値とは言えないながら、ナインボール世界選手権でもベスト8に入っており、FargoRateサイドも「彼がこのゲームのエリート層に属するという我々の確信は深まっています」とその実力を評価している。

ナインボール世界選手権でも活躍したアミール・アリ
『日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)所属プロの最高位はwnt.プロでもある大井直幸で変わらないが、最新ランキングでは、羅立文に加え土方隼斗もover800プレイヤーに返り咲き、それぞれ53位、59位にアップ。フロリダオープン、US OPENを含め1ヵ月のアメリカ遠征を予定している羅については、今後の戦いで通常通りのパフォーマンスを発揮することでさらに数値がアップしていく可能性があるだろう。

羅立文は現在自己最高となる803までレーティングを上げている
その他FargoRateが注目したプレイヤーは、昨年12月から大きく順位を上げ、ともに810を超えてワールドトップスターへの階段を着実に登っているとロビー・カピト(香港)、クレディオ・カチ(アルバニア)の2人、ベテランながら今もなお安定した強さを保ち続けているアレックス・パグラヤン(フィリピン)、さらにユーロツアーでの活躍により大きく順位を上げてきたステファン・カスパル(ドイツ)、アメリカ国内のトーナメントをメインにしながら一気に800超えを果たしたマイク・デシャイン、そしてドイツのラファエル・ヴァールについては「ヴァール選手をメジャーなトーナメントで見た記憶はありませんが、今後数年間で注目すべき名前でしょう」としている。

今年ブレイク中のクレディオ・カチ
ちなみに国別のトップ100ランカー数は、フィリピンが最多の27名、その後に9名の台湾、アメリカが8名、ドイツ7名、ポーランド6名と続いており、このランキングは個人の実力のみならず、現在のワールドプールシーンにおける国の強さも同時に表していると言えるだろう。