【全日本名勝負アーカイブ #01】若き日の世界女王対決!
2006年第39回大会女子準決勝 周婕妤 vs ジャスミン・オーシャン
ジャスミン・オーシャン(左)と周婕妤。今もワールドプールシーンのトップを走っている
11月18日(水)に開幕が迫る『第59回 寬仁親王牌 全日本選手権国際オープン』。半世紀を超える歴史を持つこの大会は、数多くの未来の世界チャンピオンたちが若き日に腕を競い合った「国際オープン」でもある。Billiard Web CUE’Sが保管する過去20年の貴重な映像アーカイブから名勝負を振り返る本企画。第1回は、今なお世界の頂点で輝き続けるふたりのトップスターが20年前に尼崎で繰り広げた、女子ナインボールの激闘をお届けする。
■ 20年前の尼崎で火花を散らした、19歳と20歳の才能
現在、世界の女子プールシーンの最前線を走り続ける周婕妤(台湾/FR:781)とジャスミン・オーシャン(オーストリア/FR:762)。最新のWPA世界ランキング(2026年10月5日時点)において、周は直近の女子ナインボール世界選手権を制してランキング2位につけ、オーシャンも欧米ツアーでハイレベルな戦いを維持して9位にランクインするなど、ふたりは今もなお世界の頂点に君臨している。
そんな世界最高峰のふたりが、まだ10代から20歳そこそこのキャリア初期に激突したのが、2006年の『第39回全日本選手権』女子ナインボール準決勝だった。
※は信頼性不足
当時19歳、台湾の次代を担うホープとして頭角を現していた周と、前年にジュニア世界王座を獲得しオーストリアから世界へと躍進した20歳のオーシャン。後の世界女王ふたりによる顔合わせは、序盤からハイレベルなシーソーゲームとなった。
■ 試合展開:激闘のシーソーゲームと、勝負を決めたキックショット
9ラック先取で行われたこの準決勝。序盤はテンポよく取り切る周が主導権を握り、5-2とリードを広げる。しかし、ここからオーシャンが当時から図抜けていたショット力と勝負強さを発揮して怒涛の追い上げを見せ、7-6と逆転に成功。周もすかさず1点を返して7-7の同点とするなど、両者一歩も譲らない緊迫した攻防が続く。
第15ラックを奪って8-7と先に王手をかけたのはオーシャン。迎えた第16ラック、勝負の趨勢を決めたのは①を巡るセーフティ戦だった。周の巧みなセーフティに対し、オーシャンは空クッション(キックショット)を選択。見事に①をサイドに沈めて切り返すと、そのまま淀みないランアウトを完遂し、9-7で熱戦に終止符を打った。
オーシャンはこの後、決勝で当時の台湾のトップ・林沅君と対戦し、8-9のヒルヒルで惜しくも敗れ準優勝。自身初の世界タイトル(女子テンボール)を掴むのは、この激闘から4年後の2010年のことだ。一方の周も着実に実績を重ね、2012年にはこの全日本選手権で頂点に立つこととなる。
■ 貴重な映像で見る「原点の輝き」
動画では、張り詰めたアルカイックホール・オクトの空気感の中、20代前後のふたりが見せる鋭いキュー切れと冷静な状況判断を克明に確認することができる。現在世界のトップ10に君臨するプロたちが、かつてどのような階段を登ってきたのか。その原点とも言える貴重な対戦映像を、ぜひじっくりとご覧いただきたい。
【試合データ】
● 大会:2006年 第39回全日本選手権大会
● ステージ:女子ナインボール 準決勝(9ラック先取)
● 対戦カード:ジャスミン・オーシャン(オーストリア) 9-7 周婕妤(台湾)
● 映像時間:1時間19分













