ウェブキューズはビリヤードの全てがわかる総合情報サイトです。

玉のみやこのナインボールバトル、優勝は村松さくら

2026.11.02

第4回京都レディースオープン@京都・ヒューリックホール京都他

村松はランキング対象公式戦2勝目を挙げた

秋の京都は、予想通り外国人観光客で賑わっていた。京都レディースオープンが始まって今年で4年目になるが、決勝会場が河原町のど真ん中にあるせいで、その年の空気感を肌身に感じることが出来る。相変わらずの人出の多さには辟易させられたが、あれほど沢山いた中国人は一体どこに行ってしまったのだろう……。

第3回が昨年6月に開催された本大会、今年は11月開催となった。決勝会場は第1回から続く『京都ヒューリックホール』で、10月31日におこなわれた前日予選から16名が河原町に進む。フォーマットはナインボールの7ラック先取だが、今大会では9オンフットが採用された。昨今の女子国際大会では1オンフットよりも9オンフットの方が多いということだが、やはりイリーガルが頻発する事態に。筆者が予選会場でランダムに20回ブレイクをチェックしたところ、成功例は4回しかなかった。あくまでも私案だが、全日本女子プロツアーは9オンフット、オープン戦は1オンフットなどのように使い分けていくのは今後ありかもしれないと思う。

決勝会場となった『京都ヒューリックホール』

屋外エリアには今年もたくさんのブースが出店

準決勝前には立命館大学応援部によるパフォーマンスも行われた

月が11月に変わった決勝日はベスト16から。この日最大のトピックはプロ入り5年目の大屋亜梨須が遂に初の決勝日進出を果たしたことだろう。大屋は予選勝者最終で久保田知子とのヒルヒルを凌ぎ、ベスト32では同期の黒澤杏との対決を制しての勝ち上がりだ。決勝日どころか、大屋にとってはベスト16入りも今回が初となる。ちなみに黒澤は今年7月の東海レディースで一足早く決勝日デビューを果たしている。勢いのままに更なる上を目指した大屋だが、公式戦優勝歴もある元廣麗子の壁は厚く、決勝日初勝利は次回にお預けとなった。

9位タイ:大屋亜梨須

そしてアマ女王、増田真紀子が関西オープンに続いて決勝日に残ってきた。予選では土屋純子、青木知枝、山内公子と3名のプロを撃破。ベスト16では曽根恭子を倒し、ベスト8ではプロのトップ、河原千尋との対決が実現する。終盤、河原が7-4で勝つゲームボールを外すと、増田が盛り返してヒルヒルに。しかし増田の最後のブレイクは無念のスクラッチ。これを河原が慎重に取り切ってトップ4入りだ。

5位タイ:増田真紀子アマ

第1回から連覇している河原、大会3勝目まであと2つとしたのだが、そのベスト4でこれまで6戦無敗と対戦成績で圧倒している、地元京都の小田﨑愛子に1-4と先行されてしまう。ジリジリと追い上げた河原だったが、初戦で小西さみあに競り勝った小田﨑の慎重なプレーを崩しあぐね、小田﨑が7-5で勝利。これまでの公式戦では5位タイが最高だった小田﨑、遂に決勝の舞台まで上がってきた。

3位タイ:河原千尋

3位タイ:栗林美幸

小田崎が挑む最後の壁は、初戦で平口結貴、ベスト8で元廣、ベスト4で栗林美幸を倒してきた村松さくら。村松の公式戦優勝は24年2月の全日本女子プロツアーの1勝だけだが、23年と24年には北陸OPで準優勝しているから、今回は2年ぶりの決勝進出となる。

ただ村松の場合、海外戦のスケジュール優先で戦っているせいもあって、国内ランキングは最新で13位とそう高くない。ちなみに小田﨑は16位だ。今回、村松は平口と栗林、小田﨑は小西と河原と、いわゆる「MEZZ四天王」を二人で全て倒して勝ち上がっている。さらに言えば、JO2勝の青木知枝もベスト32で小田﨑に討ち取られているから、二人が組合せの妙で勝ち上がって来たとはとても言えない。ちなみに二人は共に1999年の早生まれ。決勝での同い年対決というのも珍しい。

準優勝:小田﨑愛子

2年ぶりの優勝か?地元での公式戦初優勝か? 今大会は地元KRCが運営に全面協力しており、小田﨑はKRC在籍時に女流球聖戦で西日本代表にもなっている。村松も大阪出身とはいえ、空気感では村松が圧倒的にアウェーの中、決勝がスタート。序盤で小田﨑が4-1とリードを奪うも、村松が4連取で逆転。しかし小田﨑がタイに戻して2先の大接戦に。そして第11ラック、②セーフティ戦から小田﨑が痛恨のファール。土手撞きのロング、さすがに疲れが出てしまったのか……。これが小田﨑のラストショットになってしまった。村松は残り球を綺麗に取りきり、最後はマスワリを見事に決めて公式戦2勝目ゲットに成功だ。

この優勝は村松が海外戦の経験を着実に地力アップに繋げてきたことの証明に他ならない。小田﨑は惜しくも頂点には届かなかったが、ここまで勝ち上がって来たという成功体験もまた、今後のプレーにプラスの影響を与えることだろう。同い年ファイナル、また是非観てみたいものだ。

年に一回の京都決戦。現在、女子のみの大会で決勝会場が特設になるのはこの大会だけだから、是非これからもこの形で長く続いて欲しいと思う。さあ次は日本一を決める戦い、第59回全日本選手権だ。

Text & Photo On the hill!

ページトップへ
×

― ビリヤード関連組織・団体 ―