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ビリヤードの「最初の一歩」をデザインする

2026.09.15

『COMPASS C&ビギナー戦』が池袋で生んだ景色

会場となった東京・池袋の『ビリヤード・ロサ』

9月13日、池袋「ロサ」にて、一つの大会が開催された。イベント名は『COMPASS C&ビギナー戦』。参加者は41名。Cクラス以下のプレイヤー、そしてこれが試合デビューとなるビギナーたちを主役とした大会だ。

■公式戦では味わえない、あの日あの時の緊張感

会場を訪れてまず感じたのは、普段のトーナメントとは明らかに異なる、独特の空気感だった。

ラックを組む震える手、ナイスショットが出た瞬間に会場が一体となって湧き上がる歓声、そして試合が終わればノーサイドで互いの健闘を称え合う姿——。そこには、ただ勝敗を争うことだけを目的とはしない、ビリヤードの楽しさがあった。

優勝:Keita Watanabe(mico)

準優勝:Reiko Fuchi(Alvis)

プロやトップアマのハイレベルなプレーは確かに魅力的だ。しかし、この日のロサで見られた、緊張しながらも一球一球に全霊を注ぐC級・ビギナーたちの姿は、ビリヤードという競技の「原点」そのものだった。この光景は、普段あまり見ることのない「試合を楽しむための真剣な姿勢」にあふれており、全てのビリヤードプレイヤーがかつて経験した、忘れかけている気持ちを思い出させてくれるものだった。

3位タイ:写真左からMasaki Ebihara(NORA)、Tatsuya Miyagi(Link松戸店)

■「試合デビュー」の不安を軽くする

主催の関浩一氏は、今大会をこう振り返る。

「試合に出てみたいと思っていても、最初の一歩には少なからず勇気がいるものです。だからこそ、初心者やCクラスの選手が安心して挑戦できる舞台が必要なのだと、今回改めて実感しました」

このイベントのポイントは、勝敗そのものよりも、いかに「試合に出る」という高い心理的ハードルを取り払い、プレイヤーに成功体験を提供するかという点にある。参加人数41名という規模以上に、この大会が「試合デビューを後押しする場所」として機能していることに大きな意義があると感じた。

「今後も、時間と費用の許す限り継続していきたいですね。今回はちょっと赤字になってしまったけれど(笑)。それでも、試合を終えた選手たちの表情を見れば、開催した意味は十分にあったと感じています」

■未来へつながる「一勝」の価値

本大会は、プレデタージャパン、カムイの協賛により開催された。トップブランドがビギナー向けイベントを支援する意義は深い。彼らもまた、ビリヤードの未来はこの「デビュー戦」を経験する層にかかっていることを理解しているからだ。

「一人のプレイヤーが『観る側』から『出る側』へ。そして、そこで生まれた一勝、一球、一つの出会いが、次のステップにつながっていく」

関氏が語る通り、この日生まれた「最初の一歩」は、多くのプレイヤーにとって大切な思い出になるはずだ。今後、『COMPASS C&ビギナー戦』が、多くのプレイヤーにとっての「かけがえのない出発点」であり続けることを願いたい。

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