土方隼斗、今シーズン2勝目を大会3連覇で飾る
第54回全日本オープン14-1選手権@東京・池袋・ビリヤード・ロサ他
土方は羅立文とのトップ対決を制して大会通算4勝目
GW明けは新緑の季節。そして毎年この時期に開催されるのが『全日本14-1オープン選手権』だ。JPBA唯一の14-1公式戦だが、今年は東日本男子G3としての開催となり、昨年準優勝の飯間智也を含む西日本所属のプロは出場出来なくなってしまった。そのためもあってか、出場人数は昨年より20名以上少ない85名に留まった。
16日(土)におこなわれた予選は8組分かれて予選ダブルイリミネーション、75点。ベスト32からのシングルが90点ゲームとなる。昨年まではベスト16から決勝までは100点だったが、今年は最後まで90点のままだ。
優勝候補筆頭は通算3勝、現在大会二連覇中の土方隼斗。対抗は通算5勝の羅立文、そしてもう一人上げれば3年前の覇者、神箸渓心と言ったところか。決勝日には予選を順当に通過したこの3名以外にも、大会4勝の高橋邦彦、2016年の覇者である赤狩山幸男、現東日本ランキング1位の杉山功起といった豪華なメンバーが勝ち上がって来た。
5位タイ:鈴木清司
5位タイ:赤狩山幸男
5位タイ:高橋邦彦
5位タイ:菅原利幸
ベスト16の組合せは当日抽選。比較的ばらけた結果になったが、そのベスト16で今年の関西オープン準優勝の鈴木清司が神箸渓心に逆転勝ち。だがその鈴木も羅立文の軍門に降ってしまう。ベスト4で羅立文の前に立ちはだかったのは、2018年の全日本選手権王者、今期復調気味の高野智央だ。
反対側の山では、高橋邦彦との計7勝対決を制した土方隼斗と、赤狩山を倒した杉山功起が激突だ。ベスト4の結果は好対照。相撲に例えればがっぷり四つから高野を寄り切った羅に対して、土方は一気の突き押しで杉山を吹っ飛ばしてしまった。全日本ランキング1位を目指す杉山にとって、羅と土方は避けては通れないライバル。羅に対しては直近4連勝している杉山だが、逆に土方に対しては一昨年の全日本14-1ベスト16からこれで4連敗だ。
3位タイ:杉山功起
3位タイ:高野智央
羅と土方は2018年の全日本14-1決勝で対戦。8年前は土方がこれに勝って大会初優勝を遂げている。これを含め、土方が勝てば大会通算4勝となる。羅は2022年に高橋邦彦を倒して通算5勝目をマークしたが、翌年決勝では神箸に敗れているのでこれが3年ぶりの決勝だ。そして24年はベスト4、昨年はベスト16で羅の勝ち上がりを阻んで来たのも土方なのだ。両者のこれまでの対戦成績は羅立文21勝、土方20勝とほぼ互角だが、14-1に限れば土方が三連勝中ということになる。
年明けの関西オープンを勝った土方と、4月の関東オープンに勝った羅、上り調子の二人による決勝は土方のセーフティから最初のラックを取り切った羅が45点ランを出して試合を有利に進める。しかし70-40からのブレイクで羅が入れをミスってしまい、土方が40点ランを出して70-80と逆転に成功。
準優勝:羅立文
台上残り3球でチャンスが回って来た羅だったが、ブレイクボールに上手く出せず、手玉とブレイクボールの間にラックが入って入れがなくなってしまった。羅、セーフティを狙うが上手く隠れず万事休す。土方隼斗、大会三連覇達成だ。これで1996~98年に三連勝した奥村健に並んだことになる。ちなみに奥村は99年準優勝、00年優勝と、5年連続ファイナルという記録も持っている。また、今大会ハイランは土方がベスト8の高橋戦で出した84点だった。
土方は昨年に続きハイラン賞も獲得
来年は単独トップとなる4連覇を目指すことになる土方。しかし羅も土方に14-1で負け続けるわけにはいかないだろう。普段あまり触れる機会のない14-1だが、トップレベルのせめぎ合いにはついつい台上のボール配置に見入って頭を使ってしまう。ギャラリーも選手の応援というより、純粋に観戦を楽しむ人が多いように見えるのは気のせいではないだろう。年に一度のエニーボール祭り。来年の開催までに、少し14-1も撞いてみようかな。
大会入賞者。左からベストアマ(9位タイ):藤田正人、3位タイ:杉山、優勝:土方、準優勝:羅、3位タイ:高野
Text & Photo by On the hill!
大会アーカイブ動画:JPBA YouTube
大会ライブスコア:14-1 All Japan Open Championship 2026













