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ローテーションの魅力を体感!

2026.03.17

全日本ローテーション選手権オープン級 & B級@大阪・マグスミノエ他

ローテーション発祥の地・関西

3月14日〜15日(土・日)の両日、大阪の『マグスミノエ』(初日は『タツミ』併用)において、『全日本ローテーション選手権(オープン)』が開催された(同時開催のB級の部は日曜日の1日開催)。

第75回という歴史ある本大会は、JPBAの全国ポイント対象試合であったが、コロナ禍明けの2023年より西日本G3という位置づけに変更がなされ、プロ公式戦として全国規模のローテーションの大会は消滅した格好となり、ローテーション発祥の地である関西を中心に継承がなされている状況だ。

決勝会場となった『マグスミノエ』

技巧派を顕示した川端聡

厳しい予選を勝ち抜いた16名の精鋭たちが日曜日の正午をメドに『マグスミノエ』に集結。先に進行していた『B級の部』の合間を縫う形で順次試合に入ってゆく。ローテーション360点先取のゲームは最短で3ラック、最長6ラックで決着がつく。

この日、頭2つは抜ける存在感を示していたのが川端聡。緻密な手球のコントロールが求められるローテーションならではの、華麗なテクニックを随所で披露。堅実なランを重ねて準決勝まで進むと、この日光った安定感を継続し前半戦を制した浜田翔介を終盤で足止めして、鮮烈な逆転勝利で決勝戦に駒を進めた。

準優勝:川端聡

3位タイ:浜田翔介

3位タイ:宮谷晃司

2年連続決勝戦進出でリベンジ優勝

一方の山で気を吐いたのが昨年からハイアベレージを継続する稲川雄一。初戦で大型ルーキー・金澤蒼生を相手に土壇場の捲り勝ちを決めると、清川正士、宮谷晃司を抑え昨年に続くファイナルへ。仕上がった両者の決戦は、312-168と川端主導で終盤に入る。

決勝戦はスリリングな展開となった

第5ラックは稲川が踏ん張り344-256と川端が「あと16点」で最終ラックに入り、稲川のブレイクがノーインながら①が見えず、これをジャンプで攻めた川端の手球がポケットに。①のセンターショットからゲームボールの⑭までを決め切った稲川が逆転優勝を飾った。

柔の川端に剛の稲川

「(昨年準優勝の)リベンジが出来ました!」と喜びをあらわにした稲川。腹を括った様子の戦いぶりには「川端プロのセーフティ技術には叶わないので、無茶攻め以外は攻めていく、と決めていました」と、ゲーム巧者を相手にした決勝戦に臨んだ心境を明かしてくれた。スリリングなゲーム性ゆえ、ジャイアント・キリングも少なくない本大会で、西日本の上位陣2人の決戦となった今大会。柔の川端、剛の稲川といったコントラストも光った好ゲームの様子は、CBNTでも放送予定なのでどうぞお楽しみに!

稲川はこれでJPBAランキング対象公式戦3勝目

B級の部で見たローテーション

B級の部は120点先取のノンコールと、かなりスリリングなフォーマットで行われた。1球のウェイトが大きく、特にハイボールの重圧は観ている側にもヒシヒシと伝わってくる。決勝シングル(10名)に残った面々は、誰もが随所でA級レベルのショットを披露する一方、プレッシャーが大きくなる場面では手痛いミスも散見。これは頂点が見えてくる準決勝あたりからは顕著となり、ビリヤードの面白さと怖さを存分に示す機会となった。

準決勝で揃って自分のペースに持ち込み勝ち上がった谷口貢(Z野田・大阪)と林雄太(R.T.B・愛知)のファイナルは、両者互角のまま後半戦に入ると、ラスト4球勝負の状況でゲームボールを決めた林がチャンピオンの座に輝いた。入賞した4名には360点コールショットの舞台(オープンクラス)を経験して更なる高みを目指していただきたい。

B級の部ベスト4。左から3位タイ:中尾誠之(シューターズ・大阪)、優勝:林雄太、準優勝:谷口貢、3位タイ:岩井忠(サムライ・兵庫)

観ても撞いても楽しいローテーション

この日、1日を通じて現場で感じたのは「ローテーションの魅力再認識」だった。観客の嘆息を誘った川端の戦術と精度を筆頭に、痺れる場面で力を出し尽くした稲川の強さも魅力的だった。球の数が多いことで制約は増え、運勢という要素も視覚化される種目。これはB級の120点先取というショートゲームではより顕著に表れていた。

日本で生まれ日本で育まれたローテーション種目が織り成すドラマは、観る側もプレーをする者も楽しめる要素がふんだんに含まれているとあらためて感じる機会だった。なおオープンクラスで3位タイとなった宮谷はプロ公式戦初の表彰台、同じく浜田は6度目の表彰台であったことも追加情報として。

Photo & Text by Akira TAKATA

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