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FargoRateで新たな可能性は拓かれるか

2025.08.01

幅広い実力層が適切なハンデで競い合う、JCLシングルスイベント

2025年7月13日(日)に東京・三ノ輪『Alvis』を会場に開催された『JCL Himawariシーズン シングルスイベント』は『Japan CSI Pool League』(JCL)が主催する、Himawariシーズンにおいて、上位チームに所属する選手が優先出場できる特別な大会だ。

そして今回のイベントでWeb CUE’Sが注目したのは、日本ではまだ導入事例の少ない『FargoRate』(FR)を使ったハンデシステムの採用で、参加者46名は、CクラスからSAクラスまで多様なレベルで構成され、最も高いFRは691、最も低い選手でFR:252という、幅広い層が一堂に会した。

そこで以下に、JCLの代表であり、FRの日本での普及活動を行っている関浩一氏に、現時点での日本でのFRとプレイヤーレベルの関係から、大会結果から見るFRのハンデシステムとしての妥当性などをリポートしていただいた。

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まず、私の主観による現時点での日本のレーティング感覚は以下の通りとなります。

今回の参加者分布を見ると、特にC・Bクラスが多く、FRハンデが初中級者にもチャンスを生む仕組みであることが証明されたと感じています。

ちなみに、今回最高レーティングだったOkuda選手(691)が、FR:400未満の選手と対戦する場合、ハンデはセットマッチに換算すると大体「8-2」くらいになります。これは実力差を正確に補正し、高レーティング側にも油断できない緊張感ある試合展開をもたらしていました。

そんな中で、ベスト8に進出した選手たちのFRは以下の通りとなりました。

Tetsu Ohta:349
Tatsuki Toda:340
Mariko Senoo:344
Itsuki Tozawa:362
Yixin Ma:378
Masatoshi Hayashi:383
Kazunori Iwasaki:408
Takahiro Yamaguchi:557

なんと8名中6名がFR:400未満という、驚くべき結果となりました。この事実は、FRハンデの優れたバランスと、実力に応じた公平性を強く印象づけるものでした。そしてこの中から見事優勝を果たしたのは、Kazunori Iwasaki選手(408)でした。

優勝:Kazunori Iwasaki選手(FR:408)

準優勝:Yixin Ma選手(FR:378)

3位タイ:Mariko Senoo選手(FR:344)

3位タイ:Itsuki Tozawa選手(FR:362)

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関氏によれば、今後、このFRを活用したイベントは、東京だけでなく、関西・中部・北海道など、全国各地で開催予定とのことだ。また今月からスタートしているJCL Momijiシーズンより、高円寺・京都・三重・愛知・新潟の5エリアが9ボールDivとして新たに加わっている。

プレイヤーの強さを表す指標としてのFRは現在全世界に30万人ほどの登録プレイヤーがいる中、日本での広がりはまだまだこれからだが、ハウストーナメントのハンデシステムとして積極的に活用するビリヤード場も現れてきている。Web CUE’Sでは、ジャパンプールが発展していくための新たなツールとして機能していく可能性を秘めたFRとその普及活動については今後も注視していく。

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