決勝で東京を下した静岡が60回記念大会を制す
第60回全日本都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会@和歌山・ビッグホエール特設会場
静岡は2年ぶり3度目の大会制覇
早々と台風がやって来た6月の第一週末、「第60回全日本都道府県対抗」が和歌山のビッグホエールで開催された。アマ連(JAPA)の連盟員がこの日の代表の座を勝ち取るために一年間の例会で凌ぎを削る、JAPAの年間スケジュールの中でも最も重要なイベントで、今年は「60回」記念大会ということで全47都道府県から代表が集まった。
出場チームは東京Bチームを加えた全48チーム。全都道府県が揃ったのは2002年の第40回記念大会以来のことになる。この年はそれまで14年間会場だった京都のKBSホールの最終年で、翌年の第41回大会からはビッグホエールが会場となった。優勝は千葉、準優勝は岐阜という記録が残っている。
都道府県対抗のフォーマットをおさらいしておくと、ローテーションの120点ゲームによるチーム戦で、1チームは5名。48チームを4ブロックに分け、各12チームで総当たり戦をおこない、各組1位が準決勝に進出するシステム。毎年のことながら、40台が三列に並んだフロアで240名が一人11試合を戦う光景は壮観の一言だ。
会場となった『ビッグホエール』には240名が集結
各ブロックは前年の順位によって振り分けられる。前年1位が入るAブロックは1,8,9,16・・・・、2位が入るBブロックは2,7,10,15・・・・、Cブロックは3,6,11,14・・・・Dブロックは4,5,12,13・・・・という具合だ。昨年は石川が大会初優勝。優勝チームだけの権利である大会連覇を目指して戦った結果は36勝19敗。しかし同組の東京Aが41勝と独走したため、準決勝進出はならず。ちなみに直接対決では石川の3勝2敗だった。
昨年優勝の石川チームは6日の開会式で選手宣誓
前年惜しくも準優勝だった愛知が入ったBブロックは三つ巴の大混戦となったが、36勝の福岡、37勝の兵庫を抑えこんで、38勝を挙げた愛知が2年連続の準決勝進出を決めた。前年3位の高知が入ったCブロックは41勝を挙げた静岡が圧倒。34勝の熊本が2位で、高知は31勝の4位に終わった。前年4位の鳥取が入ったDブロックは2チームの競り合いとなったが、38勝の神奈川が36勝の千葉を抑えこんだ。鳥取は32勝で5位。
抽選の結果、準決勝は東京A vs 愛知、神奈川 vs 静岡になり、東京Aが3勝、静岡が4勝でそれぞれ決勝進出を決める。東京が最後に決勝に進んだのは2008年で、優勝すれば2003年以来の4勝目、静岡が勝てば2年ぶり3度目だ。
ところで、今大会のMVPは唯一の11戦全勝を挙げた静岡の秋本真吾。MVPとハイラン賞は予選ブロックの結果のみで選出されるシステムでハイラン賞は高知の溝渕一洋が獲得。ちょっと意外な話だが、予選ブロックを通過したチームからMVPが出るのは珍しく、静岡は決勝に進んで秋本も準決勝に勝ったから、優勝チームからトータル13戦無敗のMVPが誕生か!? という期待が高まった。しかし、秋本は東京の高野正三に120-0で敗れてしまう。
ハイラン賞の溝渕一洋(左)とMVPの秋本真吾
4位:愛知(左から田尻大悟、加藤拓、齋藤大寛、高比良祐輔、島田隆嗣)
3位:神奈川(左から、後藤信也、松元勲也、山田大筰、安部隼史、園山亮)
決勝戦は静岡の藤田竜が120-0返しを決め、5番手決戦は渡邊覚が干場修を112点に抑えこむ。東京も二渡行基が羽切進一郎に勝ったから2勝2敗。優勝の行方は4番手の中野雅之 vs 小泉毅朗の結果次第となり、テーブルの周りには都道府県名物の「ギャラリーのドーナツ」が出来上がる。
準優勝:東京(左から、宮本琉成、高野正三、二渡行基、中野雅之、干場修)
先行した小泉を中野が追い上げたが、最後は小泉が押し切った。2年前は史上初のBチームでの優勝だった静岡、昨年はAが14位、Bは44位という結果だったが、一つになった「Sチーム」は実に強かった。余談だが、今回の東京Aチームでは、干場修が唯一の前回優勝メンバーだった。そして今回の静岡チームで優勝3回すべてで表彰台に立った選手が一人だけいる。それが今回9勝2敗で個人6位の成績を挙げた、羽切進一郎だ。AB両チームで計3度の優勝という記録は、恐らく今後破られることはないだろうし、来年以降に個人4勝という記録にもロックオンだ。
優勝の静岡チーム。写真上から、藤田竜、秋本真吾、羽切進一郎、小泉毅朗、渡邊覚
年に一度のアマチュアのお祭りが終了。JAPAの次なるビッグイベントは、今月から予選がスタートする9月の名人位決定戦だ。
Text & Photo by On the hill!
大会情報:JAPA
大会アーカイブ動画:『japa _Billiards』













