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強豪アマチュア・林秀忠が京都を初制覇!

2026.02.10

第29回京都オープン

林は決勝で飯間智也を下しての優勝

豪雪に見舞われた京都

京都府全域に大雪警報が発令された2月8日(日)。京都市の『Y’s』(予選は京都府下複数店舗併用)において『第29回京都オープン』が開催され、悪天候を乗り越えて232名のプロアマ選手が『玉のみやこ』に集結した。

早朝から雪が舞い、移動の障壁も懸念されたが、主催者の心配とは裏腹に決勝シングル(ベスト32)進出を果たした選手が本戦会場に続々と集まり、明らかに例年より早い進行が確認された。ただし雪足は夕方から強まり、会場駐車場も一面真っ白になっていた。

決勝会場となった『Y’s』

興味深い歴代優勝者の変遷

1996年に始まったこの大会は、歴代の優勝者を見ると興味深い傾向にあることを読み取ることが出来る。
まず奥村健、利川章雲、川端聡といった国内トッププロの名がタイムリーに並び、その後に2003年からはアマチュア選手が4年連続で制覇。続く4年間をフィリピン人プレイヤーが京都を制圧した。

そして2011~12年に飯間智也が連覇を果たすと、2013~15年は大井直幸が大会初の三連覇を達成し、『トッププロ』→『アマチュア』→『フィリピン』というサイクルが一周したことを示した。

ミスター京都オープン・飯間智也

そして2016年に愛知の島田隆嗣アマが大井直幸の4連覇を阻止すると、2020年までプロアマ交互にタイトルを獲ったところでパンデミックにより2年の開催中止に。再開した2023年からは吉岡正登、羅立文、飯間智也と、著名なトッププロがタイトリストとして名を連ねて今年の開催を迎えた。

京都を4度制しているミスター京都オープン・飯間智也

なお本大会の最多勝は飯間智也の4回で、2度の準優勝も加えると『ミスター京都オープン』と称して差し支えないであろう、群を抜く強さを誇っている。

独自路線、独特のフォーマット

京都オープンでは「より多くの参加者が楽しめる」ことを目的に、ハンディキャップを採用している。男子プロが6ラック、女子プロとA級が5ラック、B級および女子アマが4ラック先取。さらに『フルランダムラック』を採用していて、これは①を含めてランダムにラックを組むため、配置を意図して形成することの難易度が高くなり、マスワリ連発といったワンサイドな展開を防ぐことに効用していると窺えた。

またNBA公認の公式戦という位置づけにあるものの、プロのランキング対象でないことや、アマチュア公式戦とも異なり、和気あいあいとした雰囲気も大会の魅力となっている。

決勝会場には多くのプレイヤーとギャラリーが集った

地元の期待を背負った宮谷晃司は2年連続3位タイに

例年よりかなりスムーズに進行した今年の京都オープン。準決勝に進出を果たしたのは、枠順に宮谷晃司(JPBA)、林秀忠(アットタイム彦根)、飯間智也(JPBA)、金澤蒼生(JPBA)の4名。宮谷は昨年に続く準決勝進出で、京都が地元であることもあり「今年こそ」と運営席から声がかかる。

3位タイ:宮谷晃司

対する林はご存知の通り関西屈指の強豪アマで、昨秋に大阪で開催された『西日本グランプリ』でも100回を超える開催の中で史上2人目のアマチュア優勝を遂げている猛者。ここは林が序盤から主導権を握り、宮谷の追撃を1点で止めて本大会初となる決勝進出を果たした。

女子選手の活躍が光った今大会

ここで今大会で活躍した女子選手について。前出の宮谷はベスト8で関東から遠征参戦をした府川真理(JPBA)と対戦。ここは宮谷に軍配が上がったが、府川の5位タイフィニッシュは紹介しておかねばならないだろう。また府川と共に関東から遠征をしてきた丸岡文子(JPBA)、昨秋の『全日本アマローテ』女子級チャンピオンの原口さゆりアマ(愛知)も見事に予選を通過して決勝シングルに進出を果たした。

5位タイ:府川真理

男子プロでも予選通過が狭き門である大会で、女子選手の活躍が光った今大会。男女プロアマが一堂に集う京都オープンならではの女子選手の活躍に、来年以降の更なる躍進に期待。

ミスター京都オープン・飯間のドラマ

話は準決勝に戻る。『ミスター京都オープン』飯間は今年も順調に駆け上がってくると、3年前に中学3年生にしてファイナル進出を果たした注目のルーキープロである金澤蒼生と対峙。ここは流れも引き込んだ飯間が流石の完勝で、連覇が現実味を帯びたかに見えた。

3位タイ:金澤蒼生

そして林と飯間のファイナル。林が盤石の2-0ダッシュを決めるも、飯間がマスワリ量産で貫録の5連取で王手。しかし林が再び攻勢に入りスコア4-5のヒルヒルに。ここで林がブレイクスクラッチを喫して「万事休す」と思われたが、飯間が⑤を僅かに逸らして穴前に残し、林が嬉しい京都オープン初優勝を決めた。

準優勝:飯間智也

京都オープンは来年30回大会!

勝った林に短いコメントを求めると「ツイてました」と、穏やかな一言。しかし舞台を問わず自身の球を安定して繰り広げる様はアマチュアの域を超えていて、今後も様々なフィールドで活躍することが予想される。

林は西のトップアマとして常に活躍を期待される存在となった

また飯間に勝負を決めた⑤のシュートについて尋ねると「練習は裏切らないです」と、サバサバした様子で自身がキューを握れていなかった状況を明かしてくれた。次週は西日本グランプリ第1戦が大阪で開催されるので、それまでに調整が進められるのかにも注目しておきたい。

最後は主催・主管を務める京都府ビリヤード協会の小山久博理事長から、参加者に対する感謝の意と来年も盛会となる意気込みを伝えられて閉会となった。果たして30回大会の主役は誰になるのだろう?

Text & Photo by Akira TAKATA

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