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杉山功起がGPE初優勝! 年間MVPは土方隼斗!

2025.11.10

グランプリイースト第6戦@神奈川・バグース川崎店

杉山はグランプリイースト決勝戦4度目の挑戦で初優勝

11月8日〜9日(土・日)、『グランプリイースト(GPE)』の2025年最終戦『第6戦』が『バグース川崎店』にて開催された。フォーマットは2025年のGPEシリーズで初のテンボールフォーマット(8ラック先取・交互ブレイク)。

この最終戦は試合の勝ち負け以外にも、第1〜6戦までの戦績を反映させたランキング争いという2つの戦いがある。年間MVP争いはもちろんのこと、ランキング上位者には2026年GPEの予選シード権が得られるため、来年以降のトーナメントを優位に進めるために重要な意味を持つ。

決勝会場となった『バグース川崎店』

今大会が始まるまでのランキングに触れておくと、1位の土方(第1〜3戦優勝)が920pt、2位の羅立文(第4戦優勝)が760pt、3位のジュリアン・セラディラ(第4戦優勝)が700ptと土方の独走状態だった。

第5戦終了時のグランプリイーストランキング

決勝日の9日、2位の羅は予選通過、3位のセラディラは前回優勝シードでベスト16からの出場で揃ってベスト16入りを果たしたが、首位を走る土方の姿はなかった。前日の予選(ベスト64)で村松勇志に6−10で敗れ33位タイ。しかしこの時点でランキングポイントは980ptに達し、2位の羅が優勝の220ptを獲得しても980ptで同点。「同点の場合は優勝回数が多い方が上位」というJPBAの規約に則り、この時点で年間MVPの座は土方に確定した。

こうなると注目は大会の勝敗。1つの山からはセラディラが前回優勝の勢いのままに内垣建一、松村学、神箸渓心を下して決勝に進出。もう一方の山からは杉山功起が嶋野聖大、羅立文、高野智央を下して決勝に進出し、前回GPE5と同カードのセラディラvs杉山が実現した。

3位タイ:神箸渓心

3位タイ:高野智央

セラディラにはGPE連覇に加えて勝てばランキング2位浮上というキャリアハイを懸けた一戦。杉山は今年4月の『関東オープン』で待望のプロ公式戦初優勝を果たしていたが、過去3度のGPE決勝で辛酸を舐めさせられていた経験から、「今回こそは」という思いがあっただろう。

「懸かったものがプレッシャーになってお互いミスを招いた」と試合後に両者が分析したように、序盤は杉山が2度の⑩シュートミス、セラディラもブレイクスクラッチなどで波に乗れず。しかしながら主導権は譲らない一進一退の攻防が続く。

準優勝:ジュリアン・セラディラ

ゲームが動いたのは杉山4-5の第10ラック。杉山がロングの⑩をキレイに決めて5-5に追い付いた後からは吹っ切れたかのようにノーミスでゲームメイク。セラディラのミスも相まって一気に4連取で8-5。4度目の正直でGPE初優勝を果たした。

杉山はこれでシーズン2勝目

これで2025年のGPEは全日程が終了。前述したようにMVPは土方、今回セラディラが優勝を逃したことで2位、3位の順位も変わらず2位羅、3位セラディラとなった。そして今回優勝の杉山は6位から一気に順位を上げて4位浮上だ。

左から年間ランキング3位:セラディラ、MVP:土方、2位:羅

今年のGPEを総括すると、土方の3連覇から始まり羅の優勝と「トップ勢は健在」というところを見せ付けた一方で、杉山やセラディラ、林武志や神箸といった20代の若手の突き上げも目覚ましい1年となった。来年の2026年シーズンもGPEは6戦開催予定とのことなので、トップ勢に力を付けた若手が加わり、ビリヤードシーンにどのような化学反応が起こるのか、来年も要注目となりそうだ。

On the hill!
大会アーカイブ動画:JPBA YouTube
大会ライブスコア:Grand Prix East 2025 6th

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