第3回京都レディースオープン、決勝会場は『ヒューリックホール京都』

小西さみあは今シーズン初優勝

6月といえば本来梅雨の時期なのだが、梅雨前線はどこに行ってしまったのだろう？　全国的に真夏のような暑さが話題になった21、22日の週末、『第3回京都レディースオープン』が開催された。昨年までは9月末に開催されていたのだが今年は諸事情で6月開催に。関西圏では大阪万博が開催中、翌週は兵庫で全日本アマナイン開催……、微妙に悪い条件が重なってしまったせいか、今年は海外勢2名を含む60名での開催に。

決勝会場となった『京都ヒューリックホール』

トーナメント自体も本来はベスト32からシングルの予定だったが、64名割れということでベスト16からに変更された。21日（土）の予選は『Y’s』『VAMP』『Pool Blow』の京都市内3店舗で開催され、22日（日）には勝ち残った16名が『京都ヒューリックホール』特設会場に集まった。

フォーマットは予選決勝共、ナインボール、勝者ブレイク、7ラック先取だ。余談だがヒューリックホールのある河原町はインバウンドのど真ん中のような場所。駅から会場までの道すがらは本当に外国人観光客だらけで、とても自分が京都にいるとは思えなかったほど。果たしてこれからどうなるのやら。

会場の外には、今年もビリヤード体験他様々なブースが出展

今大会は第1回から河原千尋が大会連覇中。そして今年の河原は2勝、準優勝1回、3位タイ1回と絶好調だ。しかし、河原の入った1組は前回の『全日本女子プロツアー』を勝ったばかりの平口結貴、22年ジャパンオープン（JO）チャンプの佐藤麻子、23年JOチャンプの青木知枝が集まる死の組になってしまった。言わずもがなだが、河原も平口もJO優勝経験者。そして組合せ上、4人のうち最低でも一人は必ず予選敗退になってしまうのだ。

5位タイ：奥田玲生

5位タイ：久保田知子

5位タイ：府川真理

5位タイ：曽根恭子

勝者1回戦、平口が佐藤を振り切って勝ち上がり、勝者2回戦で河原 vs 平口が実現。河原からすればとんだ災難だったが、平口を4点に抑えて勝者最終へ（ちなみに面白いので調べてみたが、平口がプロになってから、国内公式戦の予選ダブルではこれが両者の初対戦だった）。河原は勝者最終で青木に勝ってベスト16進出を決めた。平口に敗れた佐藤は敗者2回戦で髙田奈実にヒルヒル負けを喫して予選を通過出来ず。平口も敗者最終で丸岡文子に惜敗。青木は高田に勝って決勝日に進んだ。

決勝日朝一はベスト16から。抽選で河原の枠を引いたのは高木まき子。面白いことに高木もJO2勝だから、河原のここまでの3試合はすべてJO覇者対決だったことになる。三連覇まであと4つで迎えた一戦、高木に先行を許した河原は5－5に追い付いてリーチまであと2球にするも、8番を難しくしてしまいミス。それが今大会のラストショットになってしまった。

3位タイ：青木知枝

3位タイ：高木まき子

驚いたのは、この試合前まで河原が高木に15連勝中だったということ。2014年北陸オープン以来の河原戦勝利で勢いに乗った高木は、ベスト8でも久保田知子をねじ伏せて実に3年ぶりのベスト4進出を決めた。ちなみに高木が決勝進出なら2011年以来、優勝となれば2007年以来となる。

対戦相手はベスト8で曽根恭子を倒した栗林美幸。栗林の3－0で始まった試合は中盤で4－4と高木が巻き返したがそこから3連取で栗林の勝利。栗林はこれで2戦連続のファイナル進出だ。反対の山は第1回と第2回のファイナリスト、小西さみあと青木の対戦となったが、青木6－5で小西がブレイクスクラッチ。青木は取りきり態勢だったのだが、まっすぐの5番をやってしまい、小西が逆転勝利。今年度イマイチ調子の上がらなかった小西は昨年北陸以来の決勝進出となった。

準優勝：栗林美幸

栗林と小西の対戦を調べてみると、意外なことに数が少なく、公式戦での決勝対決はこれが初めて。ここ2戦は小西が連勝中。小西の2連取で始まった決勝はすぐに栗林が追い付いてシーソーゲームになり、4－3，4－4，5－4と栗林がリードして終盤へ。第10ラック、栗林のブレイクは取り出しが見えずにプッシュアウト。小西はこれをパス。栗林は隠しに行ったがこれがオープンになってしまい、ここから小宮が取り切り、マスワリ、マスワリ！　一昨年決勝の無念を晴らすと共に嬉しい今季初優勝となった。

現在ランキング2位の小西、河原を追う一番手として後半戦に臨む

今年ここまで5戦の優勝者は、ソウ･ソア（準優勝：河原）、河原、河原、平口、小西。この2戦でランキング争いも少し混沌としてきたようだ。次回JPBA公式戦は7月19～20日に開催される東海レディースグランプリだ。

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大会アーカイブ動画：JPBA YouTube
大会ライブスコア：Kyoto Ladies Open 2025