石川が愛知を下して嬉しい大会初制覇!
第59回全日本都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会@和歌山

石川は北陸勢としても14年ぶりの優勝
6月9日(日)は「第59回 全日本都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会」(※ 以下、都道府県対抗)の大会2日目。計48チームそれぞれが残り3~4戦を消化して、A~Dブロックの1位を絞り出す。
フォーマットに関しては、毎年のように「各ブロック1位ではなく、1,2位を出して、8チームによる決勝シングルにしたらどうだろう」という意見も出る。プロ野球のCSのようなイメージだ。確かに2チームにした方がブロック通過の可能性は遥かに高くなり、面白さも増しそうだが、「1位のみ」という厳しさを推す声も強い。今年も各ブロックで熾烈な戦いが繰り広げられた。

2日間に渡る熱闘が繰り広げられた『ビッグホエール』特設会場
Aブロックでは初日にブロック11番手ながら26勝でトップに立っていた高知が残り3戦で12勝を挙げて逃げ切りに成功。高知は全11戦に勝ち越す強さだった。10番手で25勝だった岡山は失速。2位に追い上げた奈良は33勝にとどまった。ブロック1位の静岡Aは32勝で3位。

第4位・鳥取チーム
Bブロックは2番手の京都が頭一つ抜けた状態で二日目を迎えたが、愛知との直接対決を1-4で落としたのが響いて34勝止まり。二日目の4戦で14勝を上げた福岡が35勝としたが、4戦13勝の愛知が36勝で競り勝った。ブロック2位で二日目を迎えた1番手の沖縄は伸び悩んで4位。
Cブロックは上位の3チーム、埼玉A(23勝)石川(26勝)岐阜(23勝)がそれぞれ直接対決を残して二日目に突入。だがその三つがすべて3-2決着では順位は動かない。1番手の埼玉Aが35勝で3位、5番手の岐阜が36勝で2位、3番手の石川が39勝でブロック通過という結果になった。

第3位の高知チームはジャンプアップ賞も獲得
3勝差に5チームがひしめく大混戦状態だったDブロックは、21勝で2位につけた東京Aが4戦13勝を挙げて34勝。しかし23勝だった鳥取が12勝を挙げて35勝。結果的にはブロック1位の兵庫に5-0で勝ったのが大きく、ブロック4番手からの勝ち上がりとなった。33勝で3位に入った神奈川Aは宮城に0封されたのが痛かった。

決勝戦はここまでで惜しくも敗れた出場チーム全員が見守る中で戦われた
結果、勝ち上がった4チーム中、2年連続ブロック通過のチームはなく、愛知以外はまだ優勝経験がない。愛知は勝てば実に24年ぶりとなる。注目の準決勝の組合せは愛知 vs 鳥取、石川 vs 高知になり、愛知が3-2で11年ぶりの決勝進出。4-1で勝った石川は初ファイナルだ。

準優勝・愛知チーム
プレ国体3勝の島田隆嗣、マスターズに勝った田尻大悟、昨年のアマローテA級優勝の松本真明とタレントが揃った愛知だったが、120点ローテのチーム戦ではそれが大きなアドヴァンテージにはならない。石川は1番手こそ敗れたものの、4-1で愛知に勝利して嬉しい勝利を雄叫びを上げた。愛知とは逆に全国SAといえば1番手の杉本優太くらいだった石川だが、北陸勢としても実に2001年の福井以来となる優勝を5人のチーム力で勝ち取ったのは実にお見事だった。

左がMVP・坂下剛(北海道)、右がハイラン賞・渡邊覚(静岡A)
初日終了時点で4人が無敗で残っていたMVP争いは、徐々に人数を減らし、10節の段階で北海道の坂下剛のみとなった。残り2戦に勝てば文句なしのMVP。一つ負ければ得失点差になるため、MVPになれる確率は下がってしまう。これまでにも幾多のドラマがあったMVP争いだが、坂下は見事にプレッシャーに打ち勝って全勝フィニッシュ。ちなみに北海道は総合17位だった。大会ハイラン賞は静岡Aの渡邊覚が獲得し、ジャンプUP賞は46位から3位という驚異的な躍進を記録した高知という結果になった。

宴が終わり、アマ連員達は次回のメンバー入りを目指してまた日々研鑽の日々に戻っていく。そしてまもなく名人戦の予選もスタートだ。来年、また和歌山で会いましょう。
On the hill!
大会アーカイブ動画:japa _Billiards