開催地はサウジアラビア、賞金総額は100万ドル

2月13日（火）、wnt.（ワールドナインボールツアー）が、最高峰のグレードである「クラウンジュエル」に位置づけられている『WORLD POOL CHAMPIONSHIP』（世界プール選手権）を、6月3日〜8日（月〜土）の6日間の日程でサウジアラビア・ジッダで開催することを発表した。

この大会は昨年まで、ワールドプールシーンを統括する『世界プール協会』（WPA）が公認する『ナインボール世界選手権』としても開催されてきたが、昨年から続いていた世界のトッププレイヤーの所属と試合出場資格に関するwnt.とWPAとの間の軋轢と関係性悪化の影響から開催発表が遅れていたものだ。

この問題は一時、WPA側が態度を硬化させ、3月以降にwnt.に出場したプレイヤーに対してランキングポイント剥奪の上、6ヵ月間の出場停止を課すとしてきたが、今月に入ってwnt.との間に話し合いがもたれたことで、何らかの決着が見られ、今回の発表に繋がったものと思われる。

現段階でwnt.がリリースした情報は、ともに世界的なスポーツプロモート企業である『Matchroom sport』（マッチルームスポーツ）が親会社である wnt.と『World Snooker Tour』（WST）が、『サウジアラビアビリヤードスヌーカー連盟』および『サウジアラビアスポーツ省』と10年のパートナーシップ契約を結んだことがメインのトピックで、世界プール選手権の詳細については今後wnt.から発表されるとしている。

8月のスヌーカーイベントは200万ポンドを超える賞金総額で開催

正確な情報は今後の発表を待つことになるが、wnt.が発信している世界プール選手権のフライヤーのトップにはサウジアラビアビリヤードスヌーカー連盟のロゴが置かれ、WPAロゴは下段のスポンサーロゴの位置にある。また、14日にWPAのオフィシャルサイトにアクセスしたところ全面的にリニューアルされていたが、18時の時点で世界プール選手権についての開催発表のニュースはなく、トーナメントカレンダーにも掲載されていない。

このように現時点では、昨年同様、WPA公認の『ナインボール世界選手権』としても開催されるのかどうかが明らかになっていない状況だが、ロゴが掲載されている時点で、少なくとも世界プール選手権はWPA側のペナルティ対象にはならないトーナメントとして開催されるとは言えそうだ。いずれにしても、この後のwnt.とWPA、特にWPA側からの、プレイヤーへのペナルティと、ナインボール世界選手権に関する正式発表に注目したい。