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ブルガリアの注目女子プロにインタビュー②

2023.12.23

World Top Interview_Web CUE'S Edition1

Web CUE’S版ワールドトップインタビューの第1弾は11月に行われた『プエルトリコオープン』会場で、現地取材と撮影をお願いした森覺摩氏が直接話を聞くことができた、クリスティーナ・ズラテバ続編。今回はその2回目をお届けします(第1回目はこちら)。

集中していないと感じた時は呼吸法を使っています

M スポーツ心理学や、パフォーマンス心理学にも興味があるというお話でしたが、瞑想などしますか?

Z 瞑想は1回15分くらい、ぼぼ毎日しています。忙しくてできない時もあるけど、できるだけ毎日やるようにしています。集中力の向上に効果があると思います。スマホのアプリで、注意力や記憶力を向上させるようなゲームもよくしていますよ。やり込むと集中しやすい状態になっているのが自分でもわかるし、ビリヤードには良い精神状態が非常に重要ですからね。瞑想によって心が穏やかになったり、”今”に集中できたり。以前はそんなことなかったんですが、最近では、カフェイン入りのコーヒーを飲むとナーバスになったり、神経質になってるなって感じるんです。試合の時に興奮しすぎるのは良くないので、瞑想によって、落ち着いた集中力とでも言えばよいのかな、そんな状態で試合に臨めます。

M ついさっき終わった試合のラストラック、⑧で出しミスして、⑨から⑩が難しくなりました。時間をかけて⑨を撞きましたが、何を考えていたんですか?

Z 手球が⑩に向かっていくような形になってしまったので、ヒネって⑩を避けるか、⑩に当てて出しに行く方をとるかの2択だったんですが、このテーブルだとヒネるのはリスクが高いと判断して当て出しにいきました。なんとか⑩に当たった後、入れがあったので助かりました。基本的には、どのような選択があるのかと、それぞれの確率を考えますね。

M 精神的にも比較的安定しているように見受けられますが、なんとなく調子が出ない、噛み合って居ない時ってあると思うんですが、どう対処していますか?

Z 正直に言うと、見ていて気が付いていたかもしれないけど、今終わったばかりの試合、全然落ち着いていなかったんです(笑)。私のコーチが見ていたら絶対に気が付いたと思います。彼は私がどう呼吸しているかまでチェックしているんですよ。トーナメントの最初の試合というのもあったのかもしれないけど、開始直後の何球か違和感があって、落ち着いた状態では無かったですね。2セット目に入った時にはもう落ち着いていつも通りのプレーができていたと思います。キューの持ち方、力の入れ方など、いくつか自分自身をチェックするポイントがあって、それがきちんとできていると確認することで調子を取り戻していくというのはあります。実際試合では楽な気持ちでいられることのほうが少ないので、そのような状態でも良いパフォーマンスを出せるようにすることは大事ですよね。ナーバスや、集中していないと感じた時は呼吸法を使っています。座ってる時は必ずと言ってよいほどしています。試合が進むに連れ状態も良くなっていきますから。

M 使っている道具について教えてください。

Z MEZZを使ってるのは知ってますよね(笑)。EC-9Kというリミテッドエディションで今は手に入らないキューです。イグナイトシャフトをつけて使っていますが、最高の組み合わせで大好きです。重さは19オンスで、バランスがとても良いです。アリソンフィッシャーが私のキューを試したことがあるんですが、気に入ったみたいで、そのあとMEZZと契約してましたよ(笑)。ブレイクはパワーブレイクGです。

M タップは?

Z カムイのSを使ってます。カムイのタップは使ってるうちに少し硬くなるので数週間使ってるとMぐらいの硬さに感じます。Mも試したことはありますが、私の撞き方だとSのほうが合っていると思います。

M ブルガリアの選手は国やビリヤード協会からサポートを受けているんですか?

Z 残念ながら何も。だから私が世界大会に出ても全て自費になってしまうんです。ビリヤード協会が新しくなったので、今後国からの援助を貰えるようにしてくれたら助かるんですけどね。

M そうなると良いですね、今日はお時間ありがとうございました。今後の活躍も期待しています。いつか日本へも試合をしに来てくださいね。

Z 行ってみたいと思っている国なので、チャンスが有ればぜひ!

写真/森覺摩

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