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wnt.ランキングイベントがシンガポールで開催中

2023.12.01

TE Capital APP 9 Ball 2023

シンガポールを舞台に11月29日〜12月3日(月〜日)の日程で開催されている『TE Capital APP 9 Ball 2023』。このイベントは、Matchroom Pool(マッチルームプール)が推し進めるwnt.(ワールドナインボールツアー)のランキングイベントで、主催は『Asian Pool Federation』(APF)のプロモート部門である『Asian Pool Promotions』 (APP)。

この大会には、全日本選手権にも出場し活躍した地元シンガポールのアロイシウス・ヤップ(FR:831)、フィリピンのヨハン・チュア(FR:813)、ジェフリー・イグナシオ(FR:803)、ジェームズ・アラナス(FR:812)の他、今年は全日本に出場しなかった台湾トップの柯秉逸(FR:828)、柯秉中(FR:835)など、アジアのトッププレイヤーが多数出場している。また、『日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)からは鈴木謙吾(FR:686)がエントリーしていたが、今回は出場キャンセルとなっている。
※FRはファーゴレートhttps://fargorate.com/(データが少なく信頼性が低い場合は表記なし)

ナインボール、9ラック先取、8名×16組によるダブルイリミネーションの予選ラウンドで勝者側から1名、敗者側から1名の計32名がシングルイリミネーションに進出するフォーマットで戦われているトーナメントは、12月1日の時点で、勝者最終戦が終了し16名のベスト32進出が決定している(トーナメント表はこちら)。

全日本選手権出場のフィリピン勢では、ヨハン・チュア(上)、ジェームズ・アラナス(下)が ベスト32進出を決めている

wnt.は今年、ベトナム、台湾、そして今回のシンガポールと、アジアでのランキングイベントを本格的に展開し始め、アジアのプロプレイヤーが国際的なトーナメントに挑戦し活躍する機会は増えた。しかし、『ビリヤードCUE’S11月号』でも紹介したが、今年になって表面化した、マッチルームプールと、『国際オリンピック委員会』(IOC)に連なり世界のプールを統括する『世界プール協会』(WPA)との確執は未だ収拾がついておらず、そのため各国のプレイヤーや協会関係者は困惑の度を深めている(CUE’S11月記事はこちら)。

現在は、10月9日にWPAからプレスリリースとして発表された「2024年3月以降にWPA非公認大会へ出場した場合はランキングポイント剥奪の上で、WPAの下で行われる世界大会、所属大陸、所属国でのトーナメントは出場停止」「出場停止のプレイヤーがWPA公認大会への復帰を望む場合は、6ヵ月の出場停止及び500ドルの罰金で復帰可能」がオフィシャルな決定だが、プレイヤーや協会関係者は、現在も今後の趨勢をうかがっている状況だ。

さらに水面下では、WPA傘下のアジア大陸連盟である『アジアビリヤードスポーツ連合』(ACBS)が、各国連盟に対してさらに強硬な姿勢を見せているとの情報もある。日本にも大きな影響を及ぼしているマッチルーム vs WPA/ACBSの問題については、全日本選手権会場で聞いた海外選手、関係者の声も含めて、また稿を改めて紹介したい。

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