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ステージ2初日リポート〜勝者2回戦の勝者がベスト64進出〜

2023.11.23

寬仁親王牌 第56回全日本選手権国際オープン@尼崎・あましんアルカイックホール・オクト

 
「コーリー・デュエルが勝った年以来の参戦なんですよ」 22日(水)の朝8時45分、そう感慨深げに語ってくれたのは関東の菅原利幸だ。デュエルの年と言えば2001年だから22年前ということになる。4年ぶりの開催となった全日本選手権、久々だからといって特別な開会式があるわけでもなく、例年通りの選手呼び出しから第56回大会はスタートした。

ステージ2初日の今日は、今年の全国オープン優勝者の戦いを追ってみようと思う。先月の北陸オープンで大会初優勝を飾ったのが羅立文。羅は先々週のGPイースト第6戦にも勝って良い流れで大会を迎えたのだが、初戦の相手がステージ1を勝ち上がって来た台湾の呂輝展。手の内をよく知った者同士の対戦で羅は6点に抑えられ、敗者に回ってしまった。4年前は唯一人JPBA最高位のベスト8に残った羅だけに、明日からの巻き返しに注目したい。

羅立文

ちなみに今回は16台すべてが韓国の「MIN」テーブルで、羅紗は青のブリエだ。ポケットの大きさはコーナーの開口部でちょうどボール2個。新羅紗でもあり、穴カタというシーンはほとんど見られなかった。試合後に選手達に感想を聞くと、一様に撞きやすいという応えが返って来た。ただ特設の新羅紗は速いし跳ねるので、やはりこういった特設コンディションへの対応力が問われる舞台となっているようだ。

金澤蒼生

9月のジャパンオープンで連覇を果たした飯間智也は、一回戦でステージ1を勝ち上がった今年の全日本ジュニアチャンピオン、金澤蒼生に足をすくわれてしまい、明日の敗者側からシングル入りを目指す。終わってみれば「飯間がJO&全日本をダブル制覇!」そんな結末を見てみたいものだ。

飯間智也

勝った金澤は2回戦で台湾のLiu, Chien-Hungに惜敗して敗者側へ。1月の関西オープンを制したジュリアン・セラディラは、福本宇太郎と黒田祐介、二人の関西プロを倒してベスト64進出。全日本で今期3勝目なるか。

ジュリアン・セラディラ

4月の関東オープン優勝の小川徳郎は北陸オープンでもベスト4入り。岡田將輝と台湾のKuo, Hsuan-Weiを倒して勝者側から勝ち上がりを決めた。6月の14-1オープン覇者の神箸渓心は、初戦で東條紘典に勝ったものの、ライブ配信台で関東オープンに勝ったジェフリー・イグナシオに完敗を喫してしまった。そう、4年ぶりの開催だけに、セラディラと神箸渓心にとっては今回が初の全日本参戦になるのだ。

小川徳郎

神箸渓心

7月の東海グランプリに勝った大井直幸は、香港のコン・ブーホンと山岡修二に勝ってシングル入り。大井は2014年に決勝でレイモンド・ファロンに敗れて準優勝したのが最高。そろそろ国内の頂点を極めておきたいところだ。

大井直幸

最後にもう一度菅原の言葉で初日を締めたい。1回戦勝利の後に試合はどうでしたと尋ねると、「地に足が着いてない感じでしたね」と苦笑い。2回戦で羅を倒した呂輝展に4に点抑えられた菅原は、23日(木)の敗者2回戦からシングル進出を目指す。

菅原利幸

On the hill!

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