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「めっちゃ好きな大阪で優勝できて嬉しい」

2023.02.01

第34回関西オープン

昨日にお届けした『関西レディースオープン』と併催した男子の『関西オープン』。今年は大阪府下の12店舗を使って28日の土曜日に予選を開催。各組の予選を通過した16名が本戦会場の『マグ・スミノエ』(大阪市住之江区)に集結した。

会場『マグスミノエ』

ナインボールの交互ブレイクは9先といえ結果の予測がつきにくい。1回転目から各テーブルでスリリングなゲームが披露される。
主だったところでは、小川徳郎が飯間智也に、土方隼斗が杉山功起に、竹中寛が神箸渓心に、嶋野聖大が能勢勇作に敗れて、優勝候補と目された選手たちが姿を消した。

3位タイ:杉山功起

3位タイ:羅立文

女子と同時にスタートしたベスト8で競ったのは前週に開催されたジャパンプールチャンピオンシップに出場した原口俊行と飯間の一戦。
原口が7-7まで追いついたが、飯間からここから2ラック連取をして逃げ切った。他のテーブルは杉山が神箸を9-5で、ジュリアン・セラディラが能勢を9-4で、羅立文がベストアマ賞を獲得した堀阪浩之を9-1で退けてそれぞれ準決勝へと駒を進めた。
ベストアマの堀阪は試合後に「挑戦者の気持ちで楽しくやろうと参戦しました。お店(『ジュニア』・兵庫県西宮市)で上手い人たちと撞いてもらっているので、その練習の成果が出せたのかなと。今後ももっと練習をしたいと思います」と、大舞台での躍進を振り返り更に上を目指すコメントを残した。

準決勝では飯間が杉山を9-4のスコアで下して、ジャパンオープンに続くファイナル進出を決めた。一方の山ではセラディラが羅を9-5で押し切った。
互いに仕上がった様子のファイナルは初対戦の東西カードで、当然ながらJPBAシーズン開幕戦として注目を集める。
飯間vsセラディラ。この試合がかなり中身の濃いものであったので、ダイジェストでお伝えしたい。
※映像は後日CBNTで配信予定なのでお楽しみに

準優勝:飯間智也

第1ラック
飯間(I)のブレイクはヒットするもノーイン。セラディラ(S)の取り出しセーフティに対してIジャンプでセーフのみ。S取り切る。0-1

第2ラック
Sブレイクもウイングボール(WB)は入らなかったが他の球が入ってマスワリ。0-2

第3ラック
Iブレイク再びWB入らないが2個イン。しかしイリーガル。取り出しが見えずSセフティもオープンに。I②③を入れ④⑨コンビ。1-2

第4ラック
Sブレイクでこの試合初めてWBが入る。しかし取り出し①が狙えない。セーフティ戦から遠いながら①オープンで飯間取り切り。しっかり取り切るIの姿にジャパンオープンを思い出す。
2-2

第5ラック~第7ラック
両者変わらずブレイクに苦戦。Iの技術とSのブレイクノーイン、Iのマスワリで5-2

第8ラック~第11ラック
両者それぞれ相手がタイムアウトの間にラックとブレイクをチェックするもWBは入らず。IのイリーガルブレイクやSの絶妙なセーフティなどからSが4連取。もつれたゲームに見えてほとんどミスはなし。5-6

優勝:ジュリアン・セラディラ

第12ラック
ここでマスクを外してよいと運営から。SのブレイクWBは入らないが①がイン。1ターンあった後、Sに④シュートミスが出てI取り切り。6-6

第13ラック
IのブレイクでWBが入る。難解で制約が多い配置に挑むが④でバンクミス。6-7

第14ラック
SのブレイクもWBが入り、取り出しの①を腹切りバンクで狙うも手球と出会ってしまう。Iは難しい①を攻めるもシュートミスでS取り切り。6-8

第15ラック
ここで女子の小西さみあが優勝。Iのラストブレイクはノーインの手球場外。フリーボールながら①から②が限定的な配置でSフリの確保が出来ず、バンクに切り替えて手球を動かしにいくも入らず。Iナイス切り返しで②を沈めるも③から④で手球を隠してしまい空クッションで当てるも不運のスクラッチ。Sが「フリだけ間違えない様に気をつけて」6球を取り切る。プロ入り初優勝!

プロ2年目の開幕戦で嬉しい初優勝を飾ったセラディラ。ブレイクで共に苦しみながらもジャパンオープンと互角以上に渡り合う貫録の勝利だった。
「まず今年の目標である『優勝』が早くも達成できました(笑)。昨日から珍しくずっとブレイクが良くてマスワリがたくさん出ました。そして初めて出場した関西オープンはすごく楽しくて、大好きな大阪で優勝出来たことが嬉しいです。もっと優勝をしてランキング1を目指したいです」
流暢な日本語でインタビューに笑顔とジョークを交えて答えてくれたセラディラ。仕上がった様子の飯間と揃って今シーズンの中心に入り込む予感をさせた。

写真・文/Akira TAKATA

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