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大井直幸が快進撃を見せた国際戦

2021.12.30

2021年ワールドプレーバック

世界的なイベントの再開やリモートマッチなど、さまざまなイベントが行われた2021年のワールドプールシーン。本稿では、世界的プールイベントを手掛ける『MATCH ROOM POOL』(マッチルームプール)が主催した国際大会を一挙振り返る。

優勝:アルビン・オーシャン(オーストリア)

今年最初イベントは、現地時間3月22日?29日(月ー月)に第1回目の開催となった『Championship League Pool(チャンピオンシップリーグプール・CLP)』。ナインボール5ラック先取・交互ブレイクで行われるこの大会は、出場選手19名から7名を選出してリーグ戦を行い、1?4位によるシングルトーナメントで勝ち残った1名が勝ち抜けで最終戦へ。最下位となった選手が大会終了で、勝ち抜け選手、最下位選手を除いた5名に2名を加えて再び同フォーマットのリーグ戦を行い、最終戦に出場する7名を決定。再び同フォーマットで優勝者を決定するという変則的なフォーマット。日本からは大井直幸が出場し、大会5日目のGroup5勝者として最終戦への出場権を獲得。最終戦はリーグ3勝3敗、5位で惜しくもプレーオフ進出の権利を逃した。優勝は、リーグ4位でプレーオフ進出を果たしたアルビン・オーシャン(オーストリア)が準決勝からエクレント・カチ(アルバニア)、デビッド・アルケイド(スペイン)を下して優勝を果たした。

ヨシュア・フィラー、クリストフ・レインチェスのドイツペア

5月9日?14日(日ー金)の日程でイギリス・ミルトンキーンズで行われた『WORLD CUP OF POOL(ワールドカップオブプール)』。本大会は32チームによるナインボールによる国別ダブルス戦。日本からは、大井、吉岡正登がペアを組んで出場。準々決勝のスロバキア戦でヒルヒルの激闘の末惜しくも敗れ、5位タイとなった。優勝はヨシュア・フィラー、クリストフ・レインチェスのドイツペア。決勝でイギリスCペア(ダレン・アプルトン、カール・ボーイズ)に勝利し、ドイツとしては2011年以来2度目のワールドカップオブプール優勝を果たした。

優勝:アレクサンダー・カザキス(ギリシャ)

5月22日?26日(土ー水)、イギリス領ジブラルタルを舞台に『WORLD POOL MASTERS』が開催。完全招待制で世界各国から24名が出場する本大会。日本からは大井が出場。ベスト16でエクレント・カチに5-7で惜しくも敗れ、9位タイで大会終了となった。結果は、昨年大会で準優勝だったギリシャのアレクサンダー・カザキスが、今大会3度目の制覇を狙っていたアメリカのシェーン・バン・ボーニングを9-0で下し、嬉しい初優勝を飾った。

優勝:アルビン・オーシャン(オーストリア)

6月6日?10日(日ー木)の日程で、イギリス・ミルトンキーンズにて開催された『ナインボール世界選手権』。日本からは大井、吉岡、赤狩山幸男が出場。赤狩山はベスト64でフランシスコ・ルイス・サンチェス(スペイン)に敗れ、33位タイ。吉岡はベスト64でジョナス・ソウト・コミノ(スペイン)に敗れ、33位タイ。大井はベスト16でフランシスコ・ルイス・サンチェス(スペイン)に敗れ、9位タイの結果だった。

結果は、アルビン・オーシャン(オーストリア)が決勝でオマール・アル・シャヒーン(クェート)を撃破。出場者128名の頂点に立ち、2016年大会以来2度目の世界チャンピオンの座に輝いた。

決勝戦で惜しくも敗れたが、ワールドクラスのプレーを魅せ続けた大井直幸

9月6日?10日(月ー金)の日程、アメリカ・ラスベガスのホテルリオで『テンボール世界選手権』が開催。参加者は世界各国のトップ選手64名で、日本からは大井、吉岡が出場。初戦で敗れた両名は敗者側トーナメントに参戦。吉岡は敗者1回戦でマルコ・トーチャー(オランダ)にヒルヒルの末敗れ、あと一歩のところで大会から姿を消すこととなった。大井はここから快進撃を続け、最終日の準決勝まで駒を進め、フィリピンのヨハン・チュアに10?9で勝利して決勝へ。決勝のエクレント・カチ(アルバニア)戦では6?10で日本選手の世界タイトルまであと1勝というところまで迫った大会だった。

3位タイ:大井直幸

優勝:カルロ・ビアド(フィリピン)

9月13日?18日(月ー土)の期間、アメリカ・ハラーズリゾートアトランティックシティで『USオープン』が開催。日本からは、大井、吉岡、酒井賢志朗、村松さくらが参戦。酒井、村松は1勝するも敗者2回戦で2敗目を喫し、大会終了。吉岡は敗者3回戦でアダム・キング(アメリカ)に8?11で敗れ、大会終了となった。

大井はここでも快進撃を続け、準決勝に進出。準決勝のカルロ・ビアド(フィリピン)戦、序盤ビアドに先制されるも大井が8連取で8?4。そこから大井のミスを機に再びリードを許し、反撃も1点止まり。9?11で大井直幸は惜しくも決勝進出を逃し、3位タイで大会終了となった。そのビアドが、決勝でアロイシウス・ヤップ(シンガポール)を破り、自身初のUSオープン優勝に輝いた。

2年連続で勝利したチームヨーロッパ

12月7日?10日(火ー金)の日程で、イギリス・ロンドン「アレクサンドラパレス」を会場に『第28回モスコーニカップ』が開催。アメリカとヨーロッパ、それぞれのトップ選手5名がチームを結成し、ナインボール5ラック先取・11ゲーム先取(シングルスorダブルス、オープニングマッチはチーム戦)の対抗戦を行うイベント。昨年はヨーロッパがセットカウント11?3で大勝を収め、通算でアメリカ13勝ーヨーロッパ13勝、1引き分けで勝敗タイの状態となっていた。

初日、2日目は互いに一歩も譲らず、ヨーロッパ 4-5 アメリカで前半を折り返したが、3日目はヨーロッパが5戦全勝で9?5と一気にリードを広げると、4日目初戦で勝利してリーチ。次戦を敗戦するも、3試合目のヨシュア・フィラー(ドイツ)vs シェーン・ヴァン・ボーニングでフィラーが勝利し、ヨーロッパの勝利が決定。これで通算の対戦成績はヨーロッパ14勝、アメリカ13勝、1引き分けでヨーロッパが勝ち越し。なお、MVPには3日目の初戦から2戦目にかけて、流れを変える同点・逆転劇を演じたジェイソン・ショウ(スコットランド)が、2大会連続で選ばれている。

2021年は、大井直幸の『テンボール世界選手権』準優勝、『USオープン』3位と世界に強烈なインパクトを与えた1年だった。2022年は世界タイトルまであと一歩の大井、そして日本選手の、世界への挑戦に期待が高まる1年になりそうだ。

写真提供/『MATCH ROOM POOL