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杉原匡がGPWで5戦ぶり3度目の優勝!

2021.12.14

2021西日本グランプリ第2戦@愛知・プールバンクシー

2年半ぶりにグランプリを制した杉原匡

12月12日(日)に、愛知県のほぼ中心に位置する岡崎市の『プールバンクシー』(予選は県内7店舗併用)を舞台に『西日本グランプリ第2戦』が開催された。コロナ禍で試合開催がままならない状況の中、西のグランプリは3月に同じく愛知県で開催されて以来。地元東海から遠くは九州まで、総勢86名のプロアマ選手が、今年のJPBA最終戦を戦うため愛知に集結した。予選会場数を大幅に増やし、久しぶりにナインボール(交互ブレイク)を採用(予選8ラック先取、ベスト16~決勝は7先)したところ、普段より早い進行となった。

会場となった『プールバンクシー』

さて、今回は西日本グランプリにおける支部別成績に注目をしてみたい。決勝ベスト16の内訳は、関西支部10、東海支部3、九州支部2、四国支部1。同様に過去16戦の優勝者を支部別に見てみると、関西支部が14に九州支部が2と、関西支部勢が圧倒的な数字を残している。九州支部の2回はいずれも北谷好宏なので「関西か北谷か」の覇権争いをしていると言っても過言ではないだろう。なお関西・北谷以外の優勝は2016年3月の和田敏幸(東海支部)までさかのぼる。

3位タイ・竹中寛

そして今回はベスト8の段階で関西5(高木悠次、浜田翔介、杉原匡、飯間智也、竹中寛)、東海2(稲川雄一、森村雅一)、四国1(弘田勝彦)という布陣に。ここで浜田が高木を、竹中が森村を下す。杉原は弘田と、稲川は飯間と、それぞれヒルヒルとなる激闘の末に準決勝へ駒を進めた。総じて良い感触に見えた4人のセミファイナルは、杉原が3試合連続となるヒルヒル勝ちで浜田を下す。一方、稲川は7-5のスコアで竹中を破り自身が優勝した2015年以来となる決勝戦へ進んだ。

3位タイ・浜田翔介

ここまでの仕上がりを見ると五分に見えた決勝戦は、稲川の2点先行から杉原の4連続ポイントで逆転、再び稲川の2連取で4-4のタイに並ぶ。ラスト3先は、双方の運勢の綱引きさながらの展開となり、杉原が急所を押える形で3連取でフィニッシュを決めた。

準優勝・稲川雄一

「状態が良くはなかったけれど、くさらずにテーブルに向き合えて、最高の結果を得られて嬉しいです」
表彰式後に笑顔で応じてくれた杉原は、新たな感触をつかんだ様子だった。「プレッシャーと集中力のバランスがこんなに難しかったとは」とも語り、長らく公式戦から遠ざかっていた感覚をほのめかした。ただし「2年半ぶりだけど、その間の試合回数では過去最短間隔の優勝だと思います」とも。確かにグランプリでは5戦ぶりの優勝で、このペースは年に1~2回優勝できる計算になる。

苦しみながらもシーズン最終戦で最高の結果を出した

大阪生まれ大阪育ちの杉原が、5戦ぶり3度目のグランプリ制覇を決めて幕を下ろした2021年シーズン。
来シーズンも関西勢と北谷が主役を張るのか? それとも他支部の逆襲が見られるのか? 今回は準優勝に終わった稲川をはじめ、各支部から復活の狼煙を上げてくることにも期待したい。最後にいつもの繰り返しになるが、西日本グランプリでは未だに『平成生まれのチャンピオン』が誕生していない。こちらもそろそろ山が動くのか注目したい。

大会ベスト4。左から竹中、杉原、稲川、浜田

※決勝戦の様子は後日CBNTで配信予定です。どうぞお楽しみに!

Akira TAKATA

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