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2年ぶりの特設会場開催!

2021.11.07

第68回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会@名東スポーツセンター

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コロナ禍による自粛から日本全体が醒めつつある11月6日(土)、名古屋で『第68回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』、通称「全日本アマローテ」が開幕した。会場は恒例となった名古屋市郊外の『名東スポーツセンター』。ブランズウィックテーブルが30台並べられた会場で、A級192名、B級128名、L級64名(いずれもフルエントリーの場合)による熱い戦いが繰り広げられる。

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熱戦の会場となっている『名東スポーツセンター』

長引くコロナ禍の影響で、『ジャパンオープン』、『全日本選手権』、『都道府県対抗』、『全日本アマナイン』等、特設会場でおこなわれる国内の大規模な試合はいずれも中止を強いられてきた。『日本アマチュアポケット連盟』(JAPA)ではコロナ禍が少し落ち着いた昨年11月にも中止ではなく開催の方向で尽力してきたが、諸事情により中止を決断。例年初夏に和歌山のビッグホエールで開催される都道府県対抗が2年連続で中止になったことから、今大会はJAPAとしても2年ぶりの特設開催となった。

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会場入口にはサーモカメラを設置

一会場に多数のテーブルを並べて進行する特設開催ではもちろん密になる場面も想定されたが、会場入口には病院などでも一般的になったサーモカメラを導入し、開会式もフロアに人を集合させずにおこない、ネット上でスタンバイの試合番号を表示して試合進行状況をリアルタイムで把握できるようにするなど、出来る限りの感染予防対策と共に試合をスタートさせた。手球なども毎回回収し、計50個を使用後は消毒して次の試合に回すなど、コロナ禍でもマスターズ、シルバースターカップなどもビリヤード場で開催してきたJAPAだけに、運営のノウハウもバッチリだ。

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密を避ける試合進行も徹底されている

全日本アマローテはローテーションを種目とし、世界的にも珍しくなった完全ダブルイリミネーションというフォーマットで開催される、ちょっと特別な大会だ。ダブルイリミネーションを日本語に直せば「敗者復活戦」。簡単に言えば、全参加選手が1敗は可能で、2敗した時点でアウトとなる。

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選手もレフェリーも常にマスクで試合に臨む

マッチルームスポーツが買い取る前のUSオープンなど、アメリカでは一般的な試合方式だったが、難点はとにかく時間がかかるということ。ちなみに、今回A級で一回戦で敗者側に回った場合、実に優勝まで16連勝が必要になる計算だ。終盤敗者側に回った選手は連戦に次ぐ連戦を強いられる精神的にも体力的にも厳しい大会なのだ。もっとも大変なのは運営も一緒。公共の体育館を利用しての大会という性質上、常に閉館時間を気にしていなければならず、敗者側で進行が渋滞してしまえば大会が終わらなくなってしまう。

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昨年大会B級優勝の和巻拓也。今年はA級戦に出場し、選手宣誓も行った

大会初日を終えた段階で、まだまだ先は見通せないが、前回A級優勝の杉山功起がプロ入りし、女子級優勝の大塩さゆりは不参加。B級優勝の和巻拓也は昇級したので、全クラスで連覇はない。コロナ明けを告げる新チャンピオンの誕生が楽しみだ。

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