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小宮鐘之介が挑戦権獲得!

2021.10.10
第29期球聖位挑戦者決定戦

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挑戦権を獲得した小宮鐘之介(千葉)

10月9日(土)、東京の『AZ.Place』で『第29期球聖位挑戦者決定戦』がおこなわれた。現球聖、小笠原晋吾(東京)への挑戦権を掛けた戦いに挑んだのは、西日本代表の杉本優太(石川)と、東日本代表の小宮鐘之介(千葉)。

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会場となった『AZ.Place』

もしコロナ禍がなければ去年の4月に開催されていたはずのこの一戦、緊急事態宣言等による影響で東西代表を決めるA級戦がおこなわれたのが昨年の10月。女流球聖位決定戦は11月に開催することが出来たが、球聖戦は更なる延期を強いられ、約一年待っての開催となった。西日本代表に関してはA級戦を制した広島の大坪和史が腰痛の悪化から代表を辞退し、A級戦準優勝だった杉本が繰り上がり出場することとなった。

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西日本代表:杉本優太(石川)

石川のIPBC所属し、若い時から北陸のトップアマだった杉本には「無冠の帝王」という通り名がある。2018年の全日本アマローテでは準優勝、2016&17年の国体記念大会で3位タイなど、アマチュアタイトル戦においてあと一歩最後の頂点を極めることが出来ずにいただけに、初挑戦となる挑戦者決定戦は絶好のチャンス。

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小宮鐘之介は昨年東日本代表になった後、12月には『9ボールクラシックを制覇』。JAPAタイトル戦への登場は今回が初めてとなるが、実績からはこちらも間違いなくアマチュア界トップの一人。杉本38歳、小宮26歳、一回り違いの決戦が幕を開けた。両者緊張の第1セット、先に自分のブレイク番で連続マスワリを出した小宮が7-4で先制すると、第2セットも連マススタートからマスワリ3発で7-2。第3セットは両者疲れからミスが多くなり混戦に。しかし勝負所で杉本が2ラック続けて9番をミスしてしまい、セットカウント3-0のストレートで小宮が球聖位挑戦者に名乗りを挙げた。

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球聖位決定戦が東 vs 東になるのは2期連続。小笠原晋吾が2年半保持したタイトルを防衛するのか、それとも今季も東から新球聖が誕生することとなるのか。筆者から見た両者の共通点は、共にプロの試合で結果を出していること。二人がグランプリイーストの決勝日ベスト16に何度も勝ち残っているのは周知の事実。どちらも技術的にプロと互角に戦えるだけのレベルに達しているということだ。

大坪和史の両タイトル戦出場辞退によって回ってきたチャンス。結果から言えば、木村善広は名人位を、杉本優太は球聖位挑戦権を、それぞれ掴むことが出来なかった。自ら勝ち獲ったわけではないあたり、メンタル的に難しいところがあったのは想像に難くないが、千載一遇の大チャンスであったこともまた事実。二人には11月のアマローテでの巻き返しに期待したい。

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さて、この原稿が出る頃には球聖位決定戦も佳境を迎えていることと思う。アマチュア9ボールの頂上決戦、その模様はまた明日の記事をご覧頂きたい。

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