ケリー・フィッシャーが2度目のナインボール世界女王に輝く
女子ナインボール世界選手権@中国・海南島
7年振り2度目の優勝を果たしたケリー・フィッシャー
中国・海南島の『Sanya Jinghai Hotel & Resort』で開催されていた『女子ナインボール世界選手権』が12月19日(木)に閉幕。優勝を飾ったのは、イングランドのケリー・フィッシャー。フィッシャーはこれでキャリア2度目のナインボール世界女王に輝いた。ステージ2の決勝トーナメント(ベスト32)へ進出していた河原千尋と平口結貴は、河原が周豆豆(中国)に、平口は付小芳(中国)に敗れ、ここで日本女子勢の大会は終了した。
決勝トーナメントのフォーマットは9ラック先取、交互ブレイク、シングルイリミネーション。男子とは異なり、3位決定戦も行われた。ベスト4に名を連ねたのは、2012年の同大会とテンボール世界選手権のタイトルを持つフィッシャー、2010年テンボール世界選手権優勝のジャスミン・オーシャン(オーストリア)、ベスト8でディフェンディングチャンピオンの韓雨(中国)を破った周豆豆、テンボール世界選手権を2度制したルビレン・アミット(フィリピン)と、強豪揃いの4名となった。
準決勝の組み合わせはフィッシャー vs 周、オーシャン vs アミット。接戦が予想されたが、フィッシャーが9-5、オーシャンが9-2で勝利して決勝へ進出。決勝戦前に行われた3位決定戦は、周が9-3でアミットを下し、3位に周、4位にアミットが決定した。
ケリー・フィッシャー(左)とジャスミン・オーシャン(右)
決勝戦、世界タイトルを持つ選手同士の対決は、中盤まで一進一退の攻防。第12ラック、フィッシャーが6-5で1点リードの状況から、フィッシャーの?シュートミスから手球が?に隠れ、オーシャンがたまらずファウル。フィッシャーがラッキーな形でこのラックを奪い7-5と2点差を付けた。続く第13ラック、オーシャンはポジションミスをカバーする執念のマスワリで1点差に詰め寄る。
第14ラックフィッシャーのブレイクは難配置が残り、オーシャンはセーフティに苦しめられてファウル。フリーボールを得たフィッシャーが難なく取り切って8-6のリーチ。
第15ラック、オーシャンは追い込まれた状況でマスワリを決め、第16ラックに望みを懸けたが、セーフティ戦をフィッシャーが正確なジャンプショットで制し、残り球を取り切ってゲームボール。優勝を決めた瞬間は何度もガッツポーズをして笑顔を見せた。
2019年JPBA年間MVPの河原千尋
これで女子も国内外の2019年シーズンが終了。WPAランキング1位は韓雨(中国)、2位陳思明(中国)、3位に今大会4位のアミットが入り、優勝したフィッシャーは5位につけた。日本人最高位は平口の13位。また、JPBAの年間MVPは河原が7年連続9度目の獲得となった。
写真/WPA