男子は鄭肖淮、女子は韓雨が優勝。ファイナルは中国勢対決に
男子優勝は若干18歳の鄭肖淮(中国)
女子優勝は現世界ランキング1位の韓雨(中国)
2019年シーズンのクライマックス『第52回 全日本選手権大会』は今日最終日を迎え、男女ベスト8戦から決勝戦までが行われ、男女ともに中国勢対決となった決勝戦で勝利した、鄭肖淮と韓雨が優勝を果たした。
緒戦となったベスト8戦には、JPBA勢として羅立文と梶谷景美が登場。それぞれ、台湾の張玉龍、中国の韓雨と対戦。まずは5-0と好調なスタートを切った羅は、中盤追い上げられながらも11-6で張を振り切って自身初となるベスト4に進出。しかし、先制ポイントを挙げたものの、そこから一気に7連取されペースを握られてしまった梶谷が2-9で敗戦。5位タイで大会を去ることとなった。
梶谷景美は5位でフィニッシュ
JPBA勢として唯一の準決勝を戦う羅は、会場からの大きな声援を受けながら、中国の党金虎と決勝行きをかけて対戦。この試合でも5-1とスタートダッシュに成功した羅であったが、党の粘り強いプレーで中盤に逆転を許す。しかし羅もここで離されることなくゲームは8-8で終盤へ。ここから抜け出した党が3連取を果たして羅を押し切り、初の全日本選手権ファイナルに駒を進めた。
羅立文は党金虎に惜敗し3位タイ
男子もう一つの準決勝は、今大会で旋風を巻き起こした若武者2人、フィリピンの22歳、アンソニー・ラガと中国の18歳、鄭の直接対決となり、これを11-6で制した鄭がファイナルへ。また、韓雨vs付小芳(中国)、陳思明vs陳佳樺(台湾)となった女子準決勝は、韓雨と陳思明が勝利。その結果、今年の全日本選手権決勝は、全て中国勢が占めることとなった。
今大会で注目を集めた3位タイのアンソニー・ラガ
定刻の16時に同時スタートした決勝戦。男子の党vs鄭の戦いは鄭のブレイクスクラッチから取り切った党が先制し、序盤は1ポイントずつ取り合う展開となったが、強力なブレイクと、党の戦術を無にしてしまうほどの攻撃力を見せた鄭が徐々に試合を支配。試合終盤には党のハイボールでのミスもあり、11-5で鄭が早々に全日本初制覇を決めた。
男子準優勝:党金虎
一方、現WPA女子世界ランキング1位対2位の対決となった女子決勝は、陳思明(2位)に先制された後、韓雨がすかさずポイントを返すと、2連続マスワリを含むプレーで一気に7-1と突き放す展開。しかし、世界最強女子の呼び声も高い陳思明がここから3連続マスワリを絡め5-7まで追い上げる。さらに同点、逆転へとギアを上げた陳思明であったが、第13ラックで痛恨のキューミス。先に8-5とリーチをかけた韓雨に対し、何とか2点を返して追いすがった陳であったが、取ればヒルヒルとなる第15ラックでサイドポケット越しの?をミスして万事休す。そこから?ー?コンビを絡めながら丁寧に取り切った韓雨が、2009年以来2度目の全日本チャンピオンとなった。
女子準優勝:陳思明
今大会のハイライト、男女決勝戦の模様は26日(火)よりCBNTで配信開始。その他随時、大会のベストバウトをお届けしていきます。また12月11日(水)発売のビリヤードCUE’S1月号は、大会リポート、海外選手コメント集、世界最強女子、陳思明の初インタビューなど『全日本選手権』を特集企画でお届けしますので、こちらもお楽しみに。