【第52回全日本選手権SP_Vol.16】昨年大会プレイバック

『第52回 全日本選手権大会 ?仁親王牌』まで残り2日。今回は昨年大会のプレイバックをしていきたい。’18年大会は高野智央と栗林達による23年ぶりのJPBA勢同士による決勝戦となった。

まず、’18年は高野、栗林を含め、JPBA勢がベスト16に8名(大井直幸、羅立文、土方隼斗、山川英樹、飯間智也、高橋邦彦)残るという近年稀に見る好成績だった。ちなみに一昨年ベスト16に残ったのは浅野正人ただ1人。そして決勝の舞台に上がったのが高野と栗林。高野は準決勝で台湾の柯秉中を11-5で下し、初の決勝進出、栗林は準決勝で当時WPAランキング3位のカルロ・ビアド(フィリピン)を11-6で破り、’07年以来2度目となる決勝戦となった。JPBA男子の決勝進出は’14年の大井以来だった。

日本人にとって最高のシチュエーションとなったJPBAファイナルは、両者共にブレイクがうまく決まらず度々セーフティ合戦となり、体力的にも精神的に非常に過酷な戦いとなった。しかし、大会のルールにより両者1点追加で迎えた6-6の第13ラック以降、高野がスーパーショットを絡めながら怒涛の5ラック連取を果たし、名誉ある全日本選手権者の仲間入りを果たした。なお、?仁親王牌が下賜された’02年から’17年までで、授与された日本人は奥村健のみ。高野は奥村に次ぐ2人目となった。

昨年男子ベスト4。左から3位タイ:柯秉中(台湾)、栗林、高野、3位タイ:カルロ・ビアド(フィリピン)
一方、男子とは対照的に女子は厳しい結果となった。ベスト16の時点でJPBA勢が全て敗退。日本人最高成績は河原千尋、平口結貴、梶谷景美、久保田知子の9位タイとなった。今大会は何度もご紹介している中国の陳思明と付小芳がそれぞれベスト32、ベスト8で敗退したことにより、ベスト4は誰が勝っても『全日本』初優勝となる選手達が残った。そして決勝に上がったのは当時18歳、中国の史天?と、’09年大会準優勝、韓国のリム・ユンミ。試合は史が9-8のヒルヒルでリムを下して初優勝を飾った。

女子ベスト4。左から3位タイ:パク・ユンジ(韓国)、優勝:史天?(中国)、準優勝:リム・ユンミ(韓国)、3位タイ:魏子茜(台湾)
今年のJPBA勢のテーマとして、男子は『全日本』タイトル死守、女子は昨年の屈辱を晴らすべく、’13年の梶谷以来となるタイトル奪還となるだろう。最終日の決勝戦で男女共に日本人選手の笑顔、ガッツポーズが見られることを願うばかりだ。