ウェブキューズはビリヤードの全てがわかる総合情報サイトです。

第28期球聖位は小笠原晋吾!

2019.04.15
@セスパ東大宮
1907kyusei_danmaku.jpg

球聖戦の歴史に新たな1ページが書き加えられた。4月14日(日)、『第28期球聖戦 球聖位決定戦』が行われた。会場は前日の挑戦者決定戦に引き続き、埼玉県上尾市にある『セスパ東大宮』。

1907kyusei_hall.jpg

会場の『セスパ東大宮』

第28期球聖位誕生を一目見ようと、朝から多くのギャラリーが会場に詰めかけていた。戦いの舞台に上がったのは、前日の挑戦者決定戦で第1セットを取られながらも、第2セット以降に調子を上げていき、逆転で挑戦者の権利を掴んだ小笠原晋吾(東京)。そして、これまで名だたる挑戦者を跳ね返し、通算6期の在位という前人未踏の記録を持つ球聖位・喜島安広の2名。

1904kyusei_banking_th.jpg

第27期球聖位・喜島安広(手前)、挑戦者・小笠原晋吾(奥)

第1セット。お互いどのような試合運びを見せるか注目だったが、6-3で第1セットにリーチをかけたのは挑戦者の小笠原だった。小笠原は前日の調子そのままにスピーディーなプレーで主導権を握る。しかし、喜島も球聖位として黙っている訳にはいかず、怒涛の追い上げを見せてヒルヒルに。

1904kyusei_kijima_jump_th.jpg

最終ラックは小笠原ブレイクだったがイリーガルとなり、1番が見えた状態で喜島のターンに。クラスターや、クッション際にある球も無く、取りきりが見えていたが2番をサイドに狙ってまさかのシュートミスを犯してしまう。命拾いした小笠原がこの後全球を取り切り、第1セットを獲得した。

1904kyusei_oga5_th.jpg

第2・3セットはともに7-5で小笠原が連取し、セットカウントは3-0となる。小笠原は前日に苦しんだブレイクが上手くハマっていた印象だった。途中、度々訪れた難球もエクステンションを使ってじっくり時間をかけて解決策を見出していた。対して喜島は1日通していまいち調子が上がらず、苦悶の表情を浮かべることもしばしば。小笠原のプレーを見守る時間の方が長かった。

1904kyusei_kijima3_th.jpg

昼休憩を挟んで迎えた第4セット。喜島が本来の姿を見せる。小笠原のショットにミスが目立っていたことも助けとなり、それまでの試合が嘘だったかのように主導権を握り返し、7-0。試合時間にしてわずか30分足らずで第4セットを獲得した。

1904kyusei_oga_buck_th.jpg

ここから喜島が球聖位として本領発揮かと思われた。しかし、第5セットからより一層発奮したのは挑戦者の小笠原の方だった。前半の3セットも出色の出来だったが、第5セット以降はまるでゾーンに入ったかのような勝負強さと冷静さを併せ持っていた。チャンスがあれば決め、リスクの高い球は巧みなセーフティで凌いで見せた。その結果、第5セットは7-1、第6セットは7-3と、最後まで小笠原はショットが冴え渡り、マスワリを量産。喜島にチャンスを与えないまま試合はセットカウント5-1で終了。小笠原が新球聖位になるとともに、初の全国タイトル獲得となった。

1907kyusei_winner_th.jpg

来年は両者の立場が逆転することになる。小笠原は球聖位として迫り来る挑戦者を迎え撃つことになり、喜島は挑戦者として球聖位復位を目指すことになる。喜島だけに限らず、全国各地には我こそはと球聖位を狙っている猛者達が来年に向けて牙を研いでいる。

1904kyusei_oga_ouendan.jpg

次なるアマチュア主要タイトルは、5月18~19日(土~日)に行われる『第54回 全日本都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会』となる。この大会は公式戦として行われる団体戦としては日本最大規模の大会だ。41の都道府県から出場する48チームの熾烈な戦いをぜひ注目して頂きたい。

ページトップへ