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過去のニュース(2014年)

2014.12.25 その他

スト様ガヨン様ニッポンの皆様

フォトジェニック考

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金佳映(韓国)。今年の全日本選手権より


全日本選手権シリーズの続きです。先の記事(『見られてナンボの世界』)には様々なご意見をいただきありがとうございました。

金佳映(キム・ガヨン=韓国)が好きなんでしょう?」と会場で某美人女子プロからツッコまれ、「いやいや」と言いながらスマホにもらったガヨン様のサインを提示したのは私でした。これはCUE'Sのfacebookページに毎日アップしていた写真の中に、不自然にガヨン様画像が多かったことが発覚したための出来事です。あらかじめ『ガヨン様特別枠』について編集部の承諾を取りつけるあたりは、特派員も大人ですね。自画自賛。

そんな余談から入る今回は、『フォトジェニック』をテーマに記してまいります。上記のくだりは実話ですが、編集部が許可してくれたのは『ガヨン様が好きだから』ではなく『ガヨン様がフォトジェニックだから』です。『ビリヤードをカッコよく伝える』ためにはカッコいい被写体を撮るのが近道。その点ガヨン様は、海外の試合で各国のカメラマンがこぞって彼女を狙っている点からも、世界トップクラスのフォトジェニック・プレイヤーであることが証明されています。

リズミカルなプレー。刻一刻と変化を見せる表情。観客席を意識した大きめのアクション。それは自身への視線の増加に応じて、どんどんパワーアップしていきます。下の写真は2010年の『女子テンボール世界選手権』のファイナルでのものですが、絶妙な間合いでキューを背中の後ろにまわしてギャラリーを喜ばせていました。

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金佳映。2010年女子テンボール世界選手権より


この試合、ガヨン様は敗れていますし、相手のジャスミン・オーシャン(オーストリア)は(この試合が開催された)フィリピンでは超人気の選手なので、『お姫様の遊び』ではなく、逆風の中で自身のスター性を示したワンシーンでもありました。念のため『ジャスミンがホームだった』スタンドの様子をお伝えするために表彰式の画像を下にアップしておきます。

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ジャスミン・オーシャン(オーストリア)。2010年女子テンボール世界選手権より


そして男子ではやはり"スト様"ことアール・ストリックランド(アメリカ)が、速い上手い、そしてアクション大きいの三拍子が揃っています。下の写真は『2006ナインボール世界選手権(フィリピン)』で撮ったものですが、『ステージ2』『相手選手がフィリピン人ではない』『テレビテーブルでもない』にも関わらず、驚くほどのギャラリーを従えていました。そして試合中はさんざん悪態をついて、自分が勝った直後に「握手するか?」という態度で手を伸ばし、それを拒んだ相手選手に向かってキューで殴りかかる仕草を見せた瞬間です。なお、この一連の行動については相手選手が所属する協会から正式に抗議が出され、スト様は大会主催者から厳重注意を受けました(スポーツマンシップという点での是非はここでは割愛します)。

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アール・ストリックランド。2006年ナインボール世界選手権より


やや極端な例を書き連ねましたが、フォトジェニックなプレイヤーとは「写真写りがよい」選手のこと。もちろん美男美女もこれに当てはまりますが、それ以上に『所作』『表情』が影響を及ぼしています。この記事を書くにあたり他のカメラマンに意見を求めてみましたところ、光岡純子栗林美幸竹中寛といった名前が挙がりました。全てを記すことは叶いませんが、日本にも大勢のフォトジェニックなプレイヤーが存在しています。それぞれが他の選手にはないカッコよさや美しさをステージで見せてくれているという訳です。

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栗林美幸。今年の全日本選手権より


そして最後に昨年の『北海道オープン』の表彰式後の画像をご覧いただきましょう。大会の歴代優勝者や協賛各社のロゴが入ったパネルをバックに、スマイル&ガッツポーズの優勝者。副賞の写真パネルも良い演出をしていますね。この1枚でビリヤードの大会とはわからずとも、「価値ある優勝」であることが伝わるかと思います。つまり、大会そのもの、更には競技ビリヤードの価値を向上させるのも、1枚の写真に懸かっているということができます。ちなみに全日本選手権では『正装』した入賞選手が並んだ絵が大会の格式を表してくれています。

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竹中寛。2013年北海道オープンより


もちろんフォトジェニックなプレイヤーを生かすのは撮る側の仕事です。チョークを付ける姿、厚みを計っているポーズ、ショット直後の刹那、喜怒哀楽を露わにした瞬間、コスチュームのワンポイント、様々なシャッターチャンスを狙っています。個人的にはテーブル周りを歩く画を好んで撮りますが、他のカメラマンはまた別の視線で個性を切り取っておられます。ぜひ今一度CUE'S facebookページの『全日本選手権』シリーズや、先に行われた『Q-CLUBファン感謝祭』あたりのアルバムをご覧いただければありがたく、これを機に(特にプロ選手は)「ちょっと絵になる仕草」を意識してプレーしていただいたり、もしくは撮る人としてデビューを検討していただければ嬉しく思います。

撞き手と撮り手が一体となって、カッコいいビリヤードをカッコよく拡散させていきましょう!

Akira TAKATA