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過去のニュース(2015年)

2015.05.21 トーナメント

現在・過去・ミライ☆モンスター

第26回大阪クイーンズオープン

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今週末は大阪市住之江区の『マグスミノエ』へ!


1989年に始まった『全日本女子ナインボールオープン』が、2013年に開催地や大会主旨の見直しとともに『大阪クイーンズオープン』と改称した。大会回数は引き継いだので、今週末の5月23日(土)、24日(日)に大阪の『マグスミノエ』で開かれるトーナメントが第26回目を数える。余談だが、今年2月に放送された『ミライ☆モンスター』という番組内で、谷山和子が『全日本女子ナインボールオープン準優勝の強豪』と紹介され、「強そうな髪型」と不思議なコメントが付いていた。

さて、この大会が始まったのは平成元年。第1回大会を原田美恵子、第2回は嶋崎和子と、歴代優勝者にこの2人の名が並ぶだけで、大会の格式と伝統を感じられるところ。だが、その後の優勝者を、それも優勝数順やファイナル進出などで追うと、さらに興味深く大会を追うことができる。今回はちょっと懐かしい話を交えながら。

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大会史上最多勝の河原千尋、やはり優勝候補の筆頭の1人


過去25回開催されたこの大会の最多勝タイは3名。1度目の優勝時期順に並べると、高木まき子栗林美幸河原千尋で、いずれも3勝。続いて2勝組が、佐田有希子、三浦陽子、梶谷景美。前の2人はすでに引退しているが、佐田有希子は当時の専門誌が『SK(佐田・梶谷)時代』と表したこともある、梶谷と同期の有力プレイヤー。そして1勝を現役のプレイヤーから挙げると、山内公子曽根恭子大井由希子夕川景子李佳といった豪華な名前が並ぶ。

さらにファイナル進出回数でランキングをつけると、原田、梶谷、栗林が5回で首位タイに。そして高木が4回、次いで三浦、河原の3回。これはかなり興味深い数字で、この大会はまさに『全日本女子』の冠が相応しく、見事に『クイーン』の名が並んでる。

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今年プロ初優勝を果たした青木絵美は勢いに乗って上位にいくか


そして今シーズンのJPBA女子はここまで2戦。『関西オープン』は河原が優勝で準優勝は久保田知子。『全日本女子プロツアー第1戦』は青木絵美が初優勝を果たして、準優勝は光岡純子だった。大会数が減って1試合のウェイトが重くなる中、男子とは真逆で日替わり状態と言ってもよいだろう。

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過去2勝の梶谷景美、9年振りの優勝はあるか


だが、この大会では3連覇という連勝記録を持つ河原は海外戦(アムウェイ)や男子の試合(西日本GP)などでも好感触で、仕上がり精度は高いと見られる。梶谷や栗林も試合への調整で失敗は予想しにくく、そうした歴代クイーンたちと、先の青木のような新勢力との攻防も見所の1つとなりそうだ。

また、高木の3度の優勝は1995、96年の2連覇と2005年。そう、この大会史上、"5"のつく年は、すべて高木が優勝している。今年は2015年。そして最後に、この大会は2007年に1度だけ不開催となった。翌2008年以降、栗林は4年連続でファイナル進出を果たし、産休育休で不出場となった2年をはさんで、復帰した昨年に優勝を果たしている。つまり、本大会出場時5連続決勝戦進出を継続中。(3優勝2準優勝)今年の戦線については日替わりと記したが、栗林限定でこの大会をさかのぼると、大井直幸もビックリのモンスターぶり。

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昨年覇者、栗林美幸。1年振りの優勝はあるか!?


そんなバックストーリーがある大阪決戦は今週末。1つの大会結果で激しく変動するランキング。選手たちは本当に胃が痛くなる思いだろうが、そんなバトルだけに観る側にとってもスリル満点。決勝日にはペアマッチイベントや入場者先着60名にカムイグッズ(タップorチョーク)のプレゼントなども用意されている。一緒に写真を撮ってもらいサインももらい、オールスターの試合を間近で観戦する。そんな素敵な休日をどうぞ。

国内クイーン史の1ページが刻まれる瞬間を見逃す手はない。もちろん私も行く。

Akira TAKATA