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過去のニュース(2014年)

2014.12.30 その他

強者達が凌ぎ合った2014年

2014年プレーバック・JPBA男子

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今年2勝で、終盤まで1位争いをした土方隼斗


2013年の『ジャパンオープン』優勝を含む年間5勝という飛び抜けた活躍を見せて年間ランキング1位を獲得し、年明け1発目のオープン戦である『関西オープン』で連覇を果たした土方隼斗を「誰が止めるのか」といった雰囲気で始まった2014年シーズン。最後の最後まで誰が1位を獲るのかわからない、大混戦の1年間となった。

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大井直幸が最後に全日本選手権準優勝の結果を残して見事に年間1位を射止めた


その中、『西日本グランプリ』2勝と『北陸オープン』優勝、そして11月の『全日本選手権』で7年振りの日本人ファイナリストとなった大井直幸が2014年ランキング1位の座に就いた。今年は腰痛との戦いのシーズンとなったが、ケガを抱えながらも国内ではトップ勢の筆頭として結果を残し、6月の『ナインボール世界選手権』にも参戦してステージ1から勝ち上がって17位タイに入った。2015年は体をより良い状態にし、海外でのさらなる活躍にも期待が高まるところだ。

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栗林達、今年は優勝4回の2014年最多勝に


その大井に惜しくも及ばず、ランキング3位となった栗林達は春から夏にかけての絶好調振りがファンの印象に強く残った選手だろう。5月から7月の『東日本グランプリ』第3、4、5戦での3連続優勝に、8月の『兵庫オープン』優勝と今シーズン最多の4勝を上げた。ナインボール世界選手権では日本人最高位となる9位タイを記録し、日本に留まらない活躍を見せた。

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安定した成績を残して年間2勝、3年連続のランキング2位の羅立文


今年のシーズンは飛び抜けて勝ちまくる選手は出なかったが実力ある選手がそれぞれ勝利を収めていった印象。実際、年間9試合行われたJPBA全国ランキング対象試合の優勝者は土方(関西オープン)、田中雅明(全日本ポケットビリヤード選手権大会)、浦岡隆志(北海道オープン)、吉岡正登(全日本オープン14-1選手権大会)、アントニオ・リニング(ジャパン・オープン)、栗林(兵庫オープン)、羅立文(東海グランプリ)、レイモンド・ファロン(全日本選手権大会)と、2勝以上した選手は1人もいない。昨シーズンとは対照的な結果となった。

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4月の北海道で初の全国オープン優勝、5年振りのトップ10入りを果たした浦岡隆志


飛び抜けた結果を残す選手がいない分、最後まで拮抗したランキング争いが展開され、また浦岡、吉岡と全国オープン初優勝者も出てきた。ランキング上位には杉原匡が初のトップ10入り(8位)するなど、着実に実力を付け続けてきた中堅選手達の台頭も見られた1年間となった。

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西日本グランプリ第3戦優勝、その他でも多数の入賞で4位の竹中寛


ランキング上位、優勝はなかったもののプロ入りから着実にランキングを上げ続け、今年はトップ10入りはならなかったものの13位に食い込んだ最年少男子プロの嶋野聖大も来年に向けて期待の高まる存在だ。派手な活躍こそないものの、若手も徐々にその存在感を増している。

もちろん、川端聡(7位)や赤狩山幸男(10位)などのベテラン勢も衰えを全く知らない。若手、中堅、ベテランと全ての選手達が凌ぎを削る過酷な2014年シーズンであった。来年も盤石のトッププロと台頭してくる選手達と、ファンも目が離せない戦いを見せてくれるに違いない。


2014年JPBA年間ランキング
1位 大井直幸
2位 羅立文
3位 栗林達
4位 竹中寛
5位 田中雅明
6位 土方隼斗
7位 川端聡
8位 杉原匡
9位 浦岡隆志
10位 赤狩山幸男