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過去のニュース(2018年)

2018.04.30 トーナメント

全日本3C選手権プレーバック【2016年 第73回大会】

ベテラン対決を制した島田暁夫が14年振り3度目の戴冠

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島田暁夫


東京・成増の『成増アクトホール』が会場となった『第73回全日本スリークッション選手権大会』は還暦を過ぎた大ベテラン、島田暁夫の14年振り3度目の優勝で幕を閉じた。

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『成増アクトホール』では数々の熱戦が繰り広げられた


その前日までの予選、ベスト16と勝ち上がった8名のうち、過去に選手権者となった経験のある選手は5人。百戦錬磨の強者達が間違いなく揃ったような、そんなメンバー達だった。

その中で勝ち上がったのはまず島田。ベスト8で小林英明、準決勝で昨年の準優勝者である界敦康と続けて破った。いずれの試合も相手に先行されながらも、我慢を続けて中盤から後半で一気に逆転、という巧みなゲーム展開での勝利だった。

もう一方の山から勝ち上がったのは今大会の出場者達の中で、最多となる4度の全日本選手権での優勝経験を持つ新井達雄。この日は70歳の堀家聰臣を下してから、準決勝では今大会絶好調の船木耕司を相手に40-24・23キューとして勝利。2年振りの優勝を懸けてのファイナルとなった。

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数々の見せ場を作った新井が準優勝


日本が誇る偉大なベテラン選手2人による最終戦は新井の初球からスタート。序盤は互いに探り合いか、なかなか得点は伸びないかに見えたが、中盤でランを重ねた島田が14キュー目で20-8として試合は折り返しに。

さらに島田がリードを広げて29-12となった20イニング目から新井も反撃へ。5点、9点と2イニング続けてランを繋ぎ、29-26と一気に差を詰めた。しかしながら、島田も得点を重ねて24イニング目にワンモアに迫った。

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大会ベスト8。後列左から、堀家、町田、小林、梅田竜二(以上5位タイ)。前列左から、3位タイ・船木、優勝・島田、準優勝・新井、3位タイ・界


新井も最後までチャンスを待ったが、26イニング目に島田が40点に到達。会場の大拍手とは裏腹に、落ち着いた様子で新井との握手を終え、観客席へと一礼した。そこにはこの大舞台でも変わらない、勝ち慣れた大ベテランの凄みがあった。