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過去のニュース(2015年)

2015.06.22 トーナメント

曽根恭子とアントニオ・リニングが優勝

第31回関東オープン&第23回関東レディースオープン【曽根恭子インタビュー動画あり】

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今年の関東覇者はリニング&曽根恭子


6月21日(日)に決勝日を迎えた男子の『第31回関東オープン(東G3)』と女子の『第23回関東レディースオープン(G3)』。前日の予選を勝ち上がった男子16名、女子8名が東京都港区の『バグース六本木店』に集結し、7月18日から開催される夏の大一番『ジャパンオープン』の前哨戦とも言える戦いに臨んだ。

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会場となった『バグース六本木店』


9ゲーム先取、勝者ブレイクで争われた男子テンボールは、栗林達土方隼斗といった東日本グランプリ上位常連のトップランカーが予選で敗退するも、羅立文赤狩山幸男、さらには前週の『ハウステンボス九州オープン』でプロ初優勝を飾った東條紘典、前年の覇者である高野智央、関東オープン初参戦となったフィリピンのアントニオ・リニングなど注目のプレイヤーも数多く勝ち残り、初戦のベスト16から手に汗握る熱戦が展開された。

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リニングには破れたが今年アベレージを上げている嶋野聖大は3位タイ


その中でベスト4に勝ち残ったのは、初戦で東條、ベスト8で赤狩山を倒した井上浩平、ベスト16で津堅翔に先にリーチをかけられながら逆転勝ちを果たし、勢いそのままに大西想を9-3で下した今年の関西オープンチャンプ・嶋野聖大、そしてラミル・ガレゴとのフィリピンマッチの後、序盤から大きなリードを奪われながら鈴木淳に9-6で勝利したリニング、アマチュアとして唯一人決勝トーナメントに勝ち残り、さらにこの日、羅、永松宣明を次々に撃破した小泉毅郎(静岡・COLORS)となった。

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小泉は次々とプロをなぎ倒しての3位タイ


準決勝の対戦は井上vs小泉、そして嶋野vsリニング。まず、井上と小泉の試合は、この日のベストバウトとなった。大会を通じてハイアベレージなプレーを見せていた小泉がスタートダッシュをかけ、スコアは一気に6-0。しかし、ここから井上はこれぞプロというテクニックと気迫で小泉を猛追。7-7に追い付くとそこからさらに2連取を果たして大逆転の勝利。ゲームボール前の9番を入れ、10番に到達した井上の「っしゃー!」の雄叫びにギャラリーも大いに沸いた(この試合はCBNTにて配信予定)。

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この日もっともギャラリーを熱くさせた井上浩平は惜しくも準優勝


井上との決勝に臨んだのは、試合を重ねるごとにブレイク、ポジションニングともにコンディションにアジャストし、嶋野を9-6に抑えてファイナルに進出したリニング。両者の戦いは、序盤井上が4-2とリードし、マスワリも見えていた第7ゲームでの井上のワンミスをきっかけに流れが変わる。そこから追い付いたリニングは終始落ち着いて高精度のショットを見せ続け、井上も応戦したが及ばず、ここからポイントを重ねたリニングが9-4で関東オープン初制覇を果たした(大会フォトギャラリーはコチラから)。

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優勝のリニング。その実力はやはりワールドクラス


一方の女子は7ゲーム先取、勝者ブレイクのナインボールでベスト8からのスタート。まずは今大会でも盤石の強さを見せていた河原千尋が予想通りに勝ち上がり、その他、梶谷景美曽根恭子久保田知子が第一関門を突破してベスト4入り。準決勝のカードは河原vs梶谷、曽根vs久保田となった。

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3位タイ・久保田。ファイナルにもう一歩届かず


5月に行われた『第26回大阪クイーンズオープン』決勝と同カードとなった河原vs梶谷戦。前回ヒルヒルの激闘を繰り広げた2人の対決は今回意外な決着を見る。序盤からマスワリを量産して走った河原がほぼパーフェクトなプレーで梶谷を7-0で完封。その仕上がりぶりはこの時、「もはや誰にも止められない」かに見えた。

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河原に敗れ3位タイの梶谷。ジャパンオープンで巻き返しを狙う


もう一方の準決勝、曽根vs久保田は一転してシーソーゲームとなりそのままヒルヒルに突入。ベスト8でも夕川とヒルヒル戦を演じた曽根は、ここでも世界を知り、様々なシチュエーションで闘い続けてきた経験値がプレーを支える形となって久保田を紙一重で抑え切り、河原との対決に挑むこととなった。

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準優勝の河原は今期3勝目ならず


曽根の先制マスワリで始まった決勝戦。準決勝まで完璧だった河原のプレーに突如として綻びが見える。これまでの試合とは打って変わって序盤からシュートミス、ポジションミスを連発。曽根はもちろんそのミスを許すことなく、着々と加点して5-1とする。

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曽根は約2年振りの嬉しい優勝


河原は何とか1点を返して曽根のタイムアウトの間にショット練習を繰り返したが、この試合での微妙なズレを修正することができず、そのまま曽根が7-2としてゲームセット。曽根は一昨年の『関西ナインボールレディースオープン』以来の優勝に大きく顔をほころばせてギャラリーの歓声に応えた(勝利直後のインタビュー動画は以下から)。