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2013.01.14 その他

好評を博す「完全分煙」のビリヤード場 前編

東京・東中野『AZ.Place 』編

今なお「酒とタバコ」のイメージで語る人も多い「大人の遊び」ビリヤード。実際のところ、ビリヤードプレイヤーには愛煙家も多い。

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昨年11月にオープンした新店の『AZ.Place』。店内禁煙がコンセプトの一つ


これまでほぼ全てのビリヤード場で、喫煙者はテーブルサイドで自由に喫煙できた。どんなに換気設備が整っていても、煙と匂いを一掃することはできない。汚れた空気や副流煙を嫌い、足が遠のく非喫煙者もいた。

「スポーツビリヤード」を謳うトーナメントの際に、店内に煙が充満していたという笑えない話もある。しかし、今、世相を反映して、ビリヤード業界も確実に「分煙」「禁煙」への道を辿っている(※註)。

好例が東京都内で2つある。共に今冬創業のビリヤード場で、完全分煙。お客さんの反応も上々だと言う。その実態を両店のオーナーに聞いてみた。

まず、昨年11月に東中野にオープンした『AZ.Place』(アズ・プレイス)。ここはビリヤード4台と(ポケット)ダーツがある近年の典型的な形態を取るお店だ。店内では吸えないが、お店の入り口の外側には灰皿がある。オーナーの池西秀太郎氏は語る。

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AZ.Place店内。正面奥のガラス扉を出た所に灰皿がある


「初めから店内禁煙で行こうと決めていました。女性も入りやすくなるし、売りになると思って。実は常連さんには喫煙者が多いんですよ。でも、理解があります。一般の喫煙者のお客さんも『灰皿は外なんですよ』と言うと、『ああ、あっちね』と快い反応を頂けます。時代ですね。でも、ダーツの世界から見ても禁煙のお店は珍しいようですけどね」

「ただ、吸う人を排除するようなやり方はしません。扉のすぐ外、つまり屋外ですけど、喫煙スペースを設けていて、ストーブも置いてます。このスタイルは喫煙・非喫煙双方のお客さんから好評です。ある非喫煙の方にはこう言われました。『ここが店内禁煙で良かった。ビリヤードを続けられるよ』。こう思ってた方、意外といるんだろうなと思います」

続けて、後編でもう1店舗紹介しよう。
〈T.KOBAYASHI(B.D.)〉

※神奈川県では'10年4月から「受動喫煙防止条例」が施行された。「公共的施設」やそれに類する飲食店、ホテル、カラオケボックスなどは禁煙または分煙になりつつある(小規模店舗では「努力義務」)。横浜『ハイランド』や大和『ロリエ』などの大型ビリヤード場は分煙を実施している。