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過去のニュース(2018年)

2018.12.27 トーナメント

大きな盛り上がりを見せたアマチュアビリヤード

2018年プレーバック(JAPA)

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毎年レベルが上がってきているタイトル戦などの競技スポーツと、趣味や身体を動かすことを中心とした生涯スポーツ。2つの顔を持つビリヤードは2018年も様々な場面で、アマチュアプレイヤー達が活躍することの多かった年になった。

『公益社団法人日本ビリヤード協会』(NBA)、そして『日本アマチュアポケットビリヤード連盟』(JAPA)が主催して開催されたアマチュア公式戦では、今年も国内のトップアマからステップアップを目指すB級プレイヤーまでがそれぞれの目標、野望を胸に仲間やライバル達とキューを交えた。

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初決定戦で女流球聖となった東日本代表・丸岡文子


最初にスタートした全国主要タイトルの1つが、4月に大阪の『マグスミノエ』で行われた『第10期女流球聖戦』だ。試合は挑戦者の丸岡文子が第9期女流球聖の中村舞子を退け、第10期女流球聖位となった。丸岡が初の女流球聖になったことで、3期連続の新しい女流球聖が誕生した。

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通算在位6期の伝説を作った


同じく4月に『第27期球聖戦 球聖位決定戦』が行われた。第27期の球聖となったのは挑戦者の中野雅之(HPBC)に勝利した喜島安広(SPA)だった。喜島は史上最多6期目の球聖位という偉業を成し遂げた。また、8月の『名人戦A級』でも、昨年に決勝で敗れた林武志にリベンジを果たし、2014年第54期以来2度目の名人位の座を獲得した。

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名人位獲得でアマチュアビッグタイトル2冠を達成


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他を寄せ付けない強さをみせ、マスターズも優勝した


今年の喜島はこれだけでは終わらない。9月の『第19回マスターズ』では、決勝で同じく埼玉県の建川雄司に勝利し、マスターズのタイトルも獲得した。球聖位防衛、名人位・マスターズ獲得と、今年は喜島の年になったということは言うまでもないだろう。

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山口県は昨年から大幅に順位を上げての優勝だった


5月後半には国内最大規模の団体戦『第54回都道府県対抗ポケットビリヤード選手権大会』が行われ、山口県が初の優勝旗を掲げた。尚、昨年の同大会で39位だった山口県は、ジャンプアップ賞も獲得している。

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アマナイン優勝・青木聖


6月末から7月初めにかけては『全日本アマチュアナインボール選手権大会』通称アマナインが開催された。A級、女子級、B級の3カテゴリーで試合が行われ、埼玉県の青木聖がA級戦を制し、2012年以来2度目の優勝を果たした。その他にも9月末には『第17回全国アマチュア都道府県選手権』。10月には1年のアマチュア全国大会の締めくくりにあたる『第66回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』通称アマローテが開催された。

都道府県選手権では群馬県の米田允久が強豪選手を次々と撃破し初優勝。アマローテでは東京の干場修がこちらも嬉しい初優勝を飾り、新チャンピオンが各大会で続々と誕生した。

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1年のアマチュア全国タイトル最後の勝者は干場修


また、全国タイトル戦だけでなく、3月の『第18回全日本学校対抗ナインボール選手権大会』、4月の『第18回全日本ジュニアナインボール選手権大会』、11月の『第5回日本学生ナインボール選手権大会』など、NBAが主催するジュニアや学生達による大会も例年通り開催。これからの日本ビリヤード界を多いに盛り上げてくれるであろう若者達にこれからも期待をしていきたい。

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将来有望なホープ達が毎年一堂に会して行われている『日本学生ナインボール選手権大会』


大会以外にも、今年はビリヤードを盛り上げるべく、子どもから大人まで幅広い年代が楽しくビリヤードに触れることができるイベントが多く開催されたように感じる。

先ずはプレミアセブンだ。プレミアセブンは東京・池袋の『ビリヤード・ロサ』で過去3度開催されており、ジュニアからシニアまで誰でも楽しむことを重視したものだ。ダブルスマッチだけでなく、豪華賞品が当たる抽選会や展示即売会、プロとのチャレンジマッチなど、ボリュームたっぷりのイベントとなっている。昨年10月の『Vol.0』を機に、12月23日の『Vol.0-3』で4度目となり、毎回多くの参加者を集めている。

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記念すべき第1回大会に集ったキッズたち


また、ロサでは、他にも人気のイベント『親子でキッズビリヤード』が今年も行われた。ただ普通にビリヤードをするのではなく、様々な課題が用意されていて、親子でクリアできると次のレベルに挑戦することができ、ゲーム感覚で好評を得ている。それだけでなく、8月から新たに子どもの為の大会『第1回キッズビリヤードチャンピオンシップ』が開始され、12月22日には第2回がアクティブ西浦和で開催された。ビリヤード人口を増やし、大きく発展させる為にも来年の開催に期待したい。

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ハロウィン開催により、仮装した親子も


他にも毎年JPA主催で行われている『企業対抗ナインボール』のエントリーが年々増え、定員を大幅に超えてしまうという嬉しい悲鳴が起こり1日だけで大会を終わらせるのではなく、定期的に活動の場を設けられないかと試行錯誤した結果、今年の秋シーズンから通常のJPAのリーグ戦に加え「企業ディビジョン」が新しく誕生した。大会だからと気負うことは無く、会社の同僚と、上司と、仕事を忘れ和気あいあいとチーム戦を楽しめる。それが企業ディビジョンの魅力だ。

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JPAでは年に1度ラスベガスで大会が行われる


激しい戦いが繰り広げられた主要タイトル戦はもちろんのこと、ビリヤード界を盛り上げるために様々な工夫を凝らした講習会・体験会など、まだまだ書ききれない大会やイベントがアマチュアプレイヤーや初心者の方を対象に行われ、今年は例年以上に盛りだくさんの1年になったのではないだろうか。これからも伸び代のあるアマチュアビリヤード界に、より一層の注目をしていきたい。