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2018.11.13 トーナメント

【第51回全日本 Vol.4】女子トップランカー No.4 梶谷景美

RANKING #4 梶谷景美

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11月18日(日)から開催される『第51回 全日本選手権大会「寬仁親王牌」』まで1週間を切った。ポケットビリヤードにおいて国内最高峰とされる「全日本」は、国内外の強豪選手が集まり毎年注目を集める。今回はそんな「全日本」で活躍が期待されるJPBAランキングトップ5を紹介したい。

今年のジャパンオープン準決勝。陳佳樺とのヒルヒル最終ラック


10月の「九州レディースオープン」が終わり、現在JPBA女子プロランキング4位につけるのは1960pt獲得している日本の女王こと梶谷景美だ。1990年に22歳でデビューして以来、四半世紀にわたってプロとして活躍を続けてきた。その間国内ポケットの二大大会である「ジャパンオープン」と「全日本選手権」でそれぞれ5度、4度の優勝を果たし、公式戦全体の優勝数は100を超える。表彰台に上がった数を数えれば「223」。恐ろしい数字である。今年の2月には、公式戦100勝と長きに渡るビリヤード界への貢献を讃え、JPBAから特別功労賞が送られた。まさに、「女王」の名にふさわしいプレイヤーだ。

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「'90年に24期生としてたくさんの同期女子とプロ入りした中で、私は決して注目された存在ではなかったと思いますーーー私よりも期待されていた新人、有能な選手はたくさんいました。」と梶谷はデビュー当時を振り返る。

その中で'92年は、梶谷にとって転機となった。梶谷はその年の「全日本」で女子プロ1号である原田恵美子と決勝を戦い優勝。梶谷にとって初めてのビッグタイトルとなった。「全日本で優勝したことで『すごい』と言われて、その後流れが大きく変わったと思います。あの試合で勝っていなくて、その後もタイトルが続かなかったら数年で辞めていたんじゃないかな。」


蓋を開けてみれば、梶谷は'92年の「全日本」以降数多のタイトルを取り続け、JPBAの女子プロランキングが始まった'98年にはランキング2位、翌年にはMVP、その後も8度のMVPを獲得し、依然としてトップ5からこぼれたことはない。

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2005年頃の梶谷


今年の梶谷の戦績を見ると、4月の「全日本女子プロツアー第2戦」と「ジャパンオープン」での準優勝が最高成績だ。それ以外では「全日本女子プロツアー第1戦」、「関東レディースオープン」、先の「九州レディースオープン」でベスト8に入賞している。

「全日本」に関すれば、昨年の梶谷は初戦のベスト32戦で中野正美を下し、ベスト16では現在女子世界ランキング4位の魏子茜を9-3で抑えるプレーでベスト16に進出。昨年の世界ナインボール選手権や今春のアムウェイカップなど世界タイトルを欲しいままにし、2位以下に圧倒的な差をつける女子世界王者・陳思明と対戦した。結果は、9-5で陳が白星を挙げたが(陳はこの大会で優勝している)、梶谷の「5」というスコアは大会中で陳の最大失点となった。追い上げる梶谷に、陳がプレッシャーを受けていたのはプレーを見ても明らかで、あと一つのところで勝敗が違っていてもおかしくない内容だった。

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陳思明


25年以上に渡り常にトップランカーとして活躍してきた梶谷だが、既出のように今年の梶谷は決勝の舞台に2度立ちながら優勝は叶わなかった。昨年も「大阪クイーンズオープン」、「全日本女子プロツアー第2戦」での準優勝が最高成績だ。直近の優勝は'16年の「全日本女子プロツアー第2戦」に遡る。表彰台の頂上に立つ梶谷を待ち望むファンも多いだろう。「試合では相手に関係なく『常に全力で勝ちに行く』気持ちで戦っています」と語る梶谷。今年の「全日本」も全力で決勝の舞台を目指す。


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