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過去のニュース(2018年)

2018.04.02 トーナメント

河原千尋がツアー優勝数歴代2位タイに

全日本女子プロツアー第2戦

さかのぼること25年前の1993年。東西に分かれて開催されていた女子プロツアーを「合同で開催してみよう」と『東西合同プロツアー』が開催された。そこから数えて64回目となる『全日本女子プロツアー』第2戦が、3月31日、4月1日(土・日)の両日に京都市の『POOL BLOW』において開催された。

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会場の『POOL BLOW』


結論から先に入ると、河原千尋が今シーズン2勝目を飾り、自身同ツアーで通算9勝目を上げた。これは今年の第1戦で優勝した夕川景子と並び歴代2位タイとなる数字だ。首位は梶谷景美の10勝で、今回ファイナルで梶谷を破った河原は、自らの手でツアー最多勝へ2歩前進することとなった。

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決勝日は前日の予選を通過した16名が朝9時半に集合。梶谷、曽根恭子高木まき子山内公子大井由希子らベテラン組から、若手ツートップとして着実に成績を伸ばす平口結貴小西さみあまで、バランスのよい布陣だ。

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平口結貴


そして今回、ベスト4に進んだのは、枠順に河原、青木絵美、平口、梶谷というメンバーで、現時点のランキングトップ3が出揃った。また青木は一昨年に同会場でプロ初優勝を果たした相性のよい会場で、この日も曽根、大井という実力派を連破しての勝ち上がり。安定感と落ち着いた様子もトップ3に引けを取らない印象だ。

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青木絵美


ここで河原と梶谷がともに7-4のスコアで勝利を収めて、昨年のツアー第2戦以来約10カ月ぶりとなる女王ファイナル決戦となった。この2人の決勝戦での対戦は今回で12回目で、ここまで6勝5敗と河原が僅かながら勝ち越している。5年連続日本一の河原優勢か? はたまた、若手ツートップにスキを見せない仕上がりの梶谷が約2年ぶりの優勝か? 小西、平口を倒して河原とファイナルというのは、先の関東オープンで優勝したアリソン・フィッシャーの足跡ともシンクロしている。そんな注目が集まる中、頂上決戦は河原のブレイクでスタートした。

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梶谷景美


いきなり取り出しの2番でセーフティ戦となり、互いに惜しみなく技術を披露し合った末に、ファーストラックを取ったのは梶谷。しかし河原が2連続マスワリを含む5連取で大きくリードを奪って試合は後半に。次ラックは双方にファウルが出る珍しい展開から梶谷が返し、さらにブレイク4個インからのマスワリで5-3と迫る。だが、第9ラックはジャンプショットを余儀なくされた3番で河原にターンを回して、これをこなした河原がリーチ。

最後は1ラック目を再現するかのように取り出し2番でセーフティ戦に。この攻防を優勢に運んだのは梶谷かに見えたが、幸運の女神が微笑んだのは河原。そこからしっかりとランアウトを決めて、冒頭に記した通りツアー通算9勝目を飾った。終了後、河原に談話を求めると、「(優勝するには)運勢も大事ですね。今日の初戦は良い内容で撞けましたが、ベスト8はミスもあったし展開も味方してくれた。ショットクロックが入った時に、どう対応していくかが今の自分の課題です」と、安堵感を見せつつ、冷静な自己分析を欠かさない姿勢を垣間見せた。

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河原千尋


今シーズンの国内女子は4戦を終えて2勝の河原が早くも抜け出した格好。だがこれを追うグループが揃ってレベルアップの気配で、まだまだ戦線は熱くなると予感させる。次戦は5月に予定している『大阪クイーンズオープン』。この大会(前身の『全日本女子ナインボールオープン』を含む)の歴代最多勝は河原の5回で、その後ろを3度優勝の高木と栗林美幸が同率2位で追いかけ、2勝の梶谷は単独4位という状況。こちらも記録の動向に注目しておきたい。

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左から3位タイ・平口結貴、優勝・河原千尋、準優勝・梶谷景美、3位タイ・青木絵美


決勝戦の模様は後日CBNTで配信予定です。どうぞお楽しみに!

By Akira TAKATA