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過去のニュース(2016年)

2016.11.29 トーナメント

三者三様のビッグタイトル獲得!

第64回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会

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各級優勝者。左からB級・庄田達矢(石川)、女子級・西野早苗(大阪)、A級・島田隆嗣(愛知)


先にお伝えした『第64回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』は滞りなく進行して、決勝日となった昨日の日曜日、B級、女子級、そしてA級の順番で今年のチャンピオンが決定した。女子級と同様にプレーオフへ突入したA級の決着が付いたのは、18時50分だった。

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例年にも増してエキサイティングなゲームが数多く展開された


ローテーションゲームの完全ダブル・イリミネーションは、ドラマティックな試合展開が多いが、今年は3クラス揃って特にエキサイティングであったように感じた。今日はその結果をちょっとしたバックストーリーとともにお届けしたい。

唯一、コールショットを採用していないB級では、中学生からシルバー世代までが競い合った。この年齢層の厚さを見るにつれ、もっともビリヤードが持つ可能性を幅広く示すことができるクラスだとも感じるところ。そして今年、伸び盛りの20代同士の対決となったファイナルで、勝負際をしっかり決めて兵庫の山下達也を破った石川の庄田達矢が優勝を飾った。

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B級ベスト3。左から準優勝・山下、優勝・庄田、3位・山本祐毅(静岡)


庄田は名古屋でJPAをきっかけにビリヤードを始め、現在は石川県を拠点にビリヤードの練習に励む歴3年の28歳。対する山下も関西で積極的に大会参戦を重ねてきた26歳。ビリヤードへの取り組み方は人それぞれスタイルは異なるが、こうした"伸び盛り"のプレイヤーたちは、競技ビリヤード発展への寄与にも期待が寄せられる。

続いて女子級では、大阪の西野早苗が愛媛の太田典子をプレーオフで下し2年連続3度目の優勝を果たした。本大会女子級の大会連覇は神奈川の高橋直子('07-'08)以来2人目で、3度の優勝は京都の野崎美由紀に並ぶ大会タイ記録。そして驚くべきことは、この5年間で3度の優勝。つまり優勝率が6割という点。驚異的な数字を示した西野は、「もう心臓がバクバクして口から何か出てきそうでした」と、大会終了後に試合中の心境を明かしてくれた。しかし120点のショートゲームでこれだけの勝率が出ることには驚きを隠せない。

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女子級ベスト3。左から準優勝・太田、優勝・西野、3位・増田和加(三重)


3クラスの中でもっともレベルが高く、視聴率も高いA級。180点先取のローテーションは決して長くはないが、見る側に適度な3ラック勝負で、特にファイナルは毎年必ずドラマティックな盛り上がりを見せる。今年は勝者側から小川徳郎現名人が残り、そのアマチュア離れした強さには、場内からも小川の2年ぶり2度目の優勝を予想する声も聞こえてきたほど。

だが敗者側からファイナルにたどり着いたのは、今年国体記念大会で3連覇を果たしてその名を馳せる島田隆嗣。本大会の運営の主力を担う愛知ローテーションクラブ(ARC)の理事長を務める島田は、勝者4回戦で敗れて敗者側に回るも、仲間の応援を背に大小のチャンスを逃がさず仕留めて、敗者側で7連勝を遂げての決勝進出。また決勝戦はARCのOBであり、愛知県を拠点に活躍中の和田敏幸プロがレフェリーを務めた。

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A級ベスト3。左から準優勝・小川、優勝・島田、3位・田附裕次(京都)


この最高の舞台で現役タイトルホルダーである2人が"異次元"と表しても差し支えないであろうハイレベルなプレーの競演を披露。結果、ミスらしいミスなくプレーオフまで戦い抜いた島田が、自身4つ目となる全国タイトル(ローテーションでは初)を手中に収めた。後々まで語り継がれるであろう名勝負に対して、場内は両選手に対する大きな拍手に包まれていた。

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運営に試合にと大忙しの中で大会を成功に導いたARCの皆さん


この結果により、特大の優勝カップは開催地である名古屋で大切に保管され、1年後の舞台で再び日の目を見ることとなる。65年目を迎える来年は、どんなスターが誕生するのだろう。

Akira TAKATA