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2016.05.02 トーナメント

大坪和史が2度目の防衛達成!

第25期球聖戦 球聖位決定戦

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大坪和史が、鏡園勝をセットカウント5-1で下して防衛達成


広島の大坪和史が、その存在感をあらためて示した1日だった。昨日(5月1日)に行われた『第25期球聖戦 球聖位決定戦』は、既報の通り西日本代表の鏡園勝を挑戦者に迎えて、午前10時の定刻少し前に決戦の火蓋が切って落とされた。結果、セットカウント5-1で大坪が防衛を果たして、3期連続計4期目となる球聖位の座に就いた。

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この日も会場となった『みゆきビリヤード』は熱気に包まれた


鏡園応援団は前日以上に大阪から続々と集まってくる。『南大阪ビリヤード愛好家一同』で作成した応援幕には『手玉のファンタジスタ』のキャッチコピー。続けて『浪速のハガナシオ』。そして『mirror garden winner』。一方の大坪陣営は『飽く無き挑戦!!』のコピーに、例年通り仲間からの熱い寄せ書きがペンで記されている。こうした応援幕にも選手の個性が写し出されていて興味深いところ。

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大坪は立ち上がりから素晴らしいプレーで先手を取る


さて、交互ブレイクでいきなり揃ってマスワリスタートを切った両選手。第1セットを取ったのは大坪で、後から振り返ると、鏡園にとってはこのファーストセットが大きかったように窺えた。続く第2セットは大坪が随所で拍手を浴びるナイスショットを交えながら大きくリードを奪って、鏡園が追いかけるも交互ブレイクでは届かず。これでセットカウントは2-0。まだまだ序盤だ。

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プレッシャーに負けず自分のプレー続ける鏡園が1セットを返す


第3セットも鏡園が追いかける展開となり、今度は追い上げに成功してフルゲームで並ぶと、最後はマスワリで締めてセットカウントを2-1とした。そして昼休憩を挟んで大坪がシフトチェンジしたかのようにギアを上げると、第4、第5セットをいずれも7-2のスコアで圧倒して防衛に王手をかけた。そして鏡園の粘りに期待が寄せられた第6セット。鏡園の意地が僅かに及ばず、7-5のスコアで大坪が決めて、2年連続となる防衛を果たして25期球聖位の座を守り切った。

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大坪、最後はきっちりとマスワリでフィニッシュ


大坪がゲームボールを沈めたのが17時前。ナインボールの7先を6回。それも日本一の座を懸けた最高の舞台で、休憩をはさんで7時間。これは両選手が誇るべき数字だろう。そして防衛を果たした大坪は「スコア的に差は開いたけど、運勢があっただけで」と控えめな言葉に始まり、直前に故障の不安を抱えたものの、数日前には痛みがなくなって試合に影響しなかったことを安堵するコメントを残した。一方の鏡園は「やっぱり、ヤバいですね」とタイトルコレクター大坪の上手さを認める言葉で遠征を締めくくった。

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鏡園は大阪応援団の声援をバックに自分の力を出し切った


こうして大坪は第25回目の本大会において4度目となる頂に立って、高橋邦彦、喜島安広に続く史上3人目となる大会タイ記録に並んだ。大坪陣営からは「防衛は嬉しいことだけど、業界的には若くて勢いのある人が出てくることも隆盛のために必要なので、手放しで喜んでもいられない」という意見も出ていた。確かに大坪がトップアマとして名を馳せてから、かれこれ15年は経っている。

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大坪は広島応援団の期待に今年も見事に応えてみせた


四半世紀の歴史を刻んで、カップの輝きも増したこの大会。現在、球聖位のタイトルは、 広島に高くそびえ立つ山の頂にある。駆け上がれ、勇者たち。一年後に向けて、もう戦いは始まっている。

Akira TAKATA