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過去のニュース(2015年)

2015.08.10 トーナメント

栗林が中延で5年連続のGP制覇

東日本グランプリ第5戦

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今回の優勝でグランプリランキングでもトップに浮上した栗林


初めて採用されたテンボールでのブレイクボックスによって、難解な配置への対応力、ショットセレクションとその精度など、プレイヤーの持つ力がより鮮明に試される形となった『東日本グランプリ第5戦』。東京都目黒区の『ミスタースポーツマン中延店』が会場となった8月9日の決勝日、頂点を目指す16名によるトーナメントはトッププロをも困憊させるほどの激戦が続いた(大会フォトギャラリーはコチラから)。

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決勝会場となった『ミスタースポーツマン中延店』


第4戦までのGPランキングトップ5は、1位が土方隼斗、2位には同ポイントの赤狩山幸男栗林達、さらにその下に羅立文鈴木清司がこちらも同ポイントで並んでいる状況。そして第5戦のベスト16には鈴木を除く4名が進出。いずれも今季力を発揮しているプレイヤー達であり、この日もやはり彼らが強さを魅せた。

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3位タイ・羅立文


土方、栗林、赤狩山、羅は、それぞれ初戦を突破してベスト8へ。土方は気迫溢れるプレーで嶋野聖大を下した有田秀彰、栗林は開催店シードの田中海輝を8-4で抑えた早瀬優治、赤狩山と羅はここで相見えることとなった。そしてこの3試合は共にヒルヒル決着。いずれの試合もブレイクがポイントとなってゲームの流れが二転三転する白熱した展開となったが、土方、栗林、羅がベスト4へ。

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3位タイ・永松宣明


7ゲーム先取となり、さらにショットクロック(45秒)も入ってスリリングなゲームが予想された準決勝。前戦優勝の土方は、アジアチャンピオンの羅と対戦。会場である『ミスタースポーツマン中延店』で開催された東日本グランプリで現在まで4年連続優勝を果たしている栗林は、今年に入ってさらにアベレージを上げ、この日も難解な配置を斬れ味鋭い攻めで打開しながら勝ち進んできた永松宣明との対戦となった。

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準優勝・土方隼斗


4-1とした土方がマスワリ目前の8番ミスから4-4に追い付かれ、らしくないミスもあって序盤から永松にリードを許した栗林が、先にリーチをかけられながらもじわじわと追い上げを図る。2試合ともに一時も目を離せない展開となったが、ショットクロックに追われるように撞いてしまったシュートミスが致命傷となって羅が脱落。永松も最後の最後で力尽き、決勝はGPランキングトップ2の頂上決戦となった。

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残り2戦、3年連続のグランプリMVPも視界に入ってきた


2戦連続のGP制覇を狙う土方と、勝てば中延で5年連続優勝となる栗林。ここまでの戦いで、それぞれにブレイクの精度を上げてきた2人であったが、高い対応力とショット精度を持つトップ同士でも走り切れない競り合いが続く。試合の終盤、土方が不運なスクラッチから栗林に先に6-4とリーチをかけられるも、次ゲームを取って5-6。マスワリでヒルヒルに追い付きたい第12ゲーム、土方は今大会で久々に見せていたフルブレイクで4番がイン。さらに難しい形ながら1番の攻めもある。だがここでシュートが外れ、手球と1番が10番に向かっていく......。残りの1番-10番のコンビを慎重に決めた栗林が小さくガッツポーズ取って、およそ10時間半に渡った中延の激闘に終止符が打たれた。

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トッププロ達の死力を尽くした戦い、その最後となった栗林のゲームボール


大会終了後のランキングでは土方と栗林がトップに並び、2位には赤狩山と羅が並んだ。1位と2位のポイント差は100、残り2戦となった東日本グランプリのランキング争いはさらにヒートアップするばかりだ。東日本グランプリの次戦は9月27日、東京・池袋の『ビリヤード・ロサ』だが、それまでの間に開催される、8月29日〜30日の『兵庫オープン』、さらに9月8日からの『ナインボール世界選手権』と合わせて、トッププロ達の戦いから目が離せないシーズン後半戦はこれからが本番だ。