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過去のニュース(2014年)

2014.11.09 トーナメント

3クラスとも無傷のチャンピオン誕生!

第62回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会

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各級優勝者達。右から小川徳郎(A級)、佐原弘子(女子級)、稲田孝作(B級)

昨日から開かれていた『第62回全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』(以下、アマローテ)が先ほど閉幕し、各クラスともに勝者側からファイナルに進出したプレイヤーが勝利を収め、完全ダブル・イリミネーションの今大会であるが、プレーオフに入ることなく完全優勝を飾った。

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女子級は球聖位が堂々の優勝!

まず注目の女子級は、現女流球聖としてシード参戦した佐原弘子が続々と遅いかかる難敵を、接戦を上手く凌ぎ、展開を引き込めば圧倒するなど、堂々と勝者側から決勝戦まで勝ち進んだ。佐原の本大会決勝戦進出は2010年以来4年振りのこと。ファイナルでは千葉の大塩さゆりの初タイトルの壁として立ちはだかる形で勝利を収め、「女流球聖位在位中に何とか他のタイトルも獲りたかった」と切望したタイトル奪取に満面の笑みで喜びを表した。

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B級決勝は共に全国大会出場2回目という対決に

B級は回転を追うごとに規格に収まり切らないスキルや精度を持つプレイヤーが多く見受けられ、その中でも一際の安定感で突き進んだのが三重の稲田孝作だった。全国大会への出場こそ2回目だが、キャリアは20年近く有しておりその安定感は抜群。決勝戦では同じく全国大会出場2度目の山下直生(京都)が若々しく爽やかに挑んだが、稲田が序盤で得たアドバンテージを生かして逃げ切る格好で、大きなタイトルを地元に持ち帰った。

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小川徳郎、前名人を相手にしてのタイトル奪取

そしてメインテーブルでスポットライトを浴びたA級。2日目の午後にもなると、残っているプレイヤーのほとんどはその名を知られる実力者ばかり。そんな中で表(勝者側)街道を悠々と歩き続けたのが小川徳郎(神奈川)。昨年のマスターズ優勝の実績でシード参戦した小川だが、周囲も「十分に調整が出来上がっていた」と認めるほどの状態でこの大会に備えていたという。

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敗者側から上がっていった和田、ファイナルでは及ばず

そして敗者側から怒涛の連勝で上がってきた地元愛知の和田敏幸(愛知)が小川が待つ決勝戦へ進んだ。名人戦をはじめ多数の優勝経験を持つ和田は、今年の都道府県対抗でMVPを獲得したことでシード参戦。おそらく優勝候補筆頭に数える1人として誰もが認めるところ。しかし、今日の小川はゲーム巧者の和田にさえ主導権を握らせないゲームを披露。ゲームボールを沈めた直後は、KPBAの仲間に囲まれて1人1人とハイタッチで喜びを共有していた。

このように、終わってみれば技術、経験、気力、体力、そして大会に向けた準備が整った豪華なメンバーが表彰式に並んでいた。そして各級の優勝者がコメントの中で共通していたのが、「心底、獲りたかった」「本当に嬉しい」というものだったことも印象的で、本大会のステータスと成功を示していると感じた。もちろん、その大会をチーム一丸となって支える愛知ローテーションクラブのメンバーへの感謝の気持ちも忘れてはいない。そして来年の第63回大会に向けて、また1つ年輪を刻んで閉幕となった。

これで残すJAPA主催の大会は11月29〜30日(土・日)に大阪で開催される『シルバースターカップ』のみ。B級以下のプレイヤーは練習の成果を試しに、そして経験値の上積みの場として出場されてみてはいかがだろう?

Akira TAKATA