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過去のニュース(2014年)

2014.07.08 トーナメント

ハタチの雄介が22回大会で5人目の選手権者に!

第22回全日本バンド選手権大会

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会場となったみやこビリヤード(大阪)

7月5〜6日(土・日)に大阪の『みやこビリヤード』で開催された『第22回全日本バンド選手権大会』。CUE'S特派員は会場にお邪魔しました。バンドゲーム初観戦の記者の目線で、会場の雰囲気を交えながら、大会の模様をお届けしたいと思います。

各地区予選を通過した猛者に前年優勝シードの町田正プロを交えた14名の選手が、2つのグループに分かれて80点先取の総当たりで予選が行われます。そして各組上位2名が進出する決勝トーナメントが100点先取となっています。バンドゲームは『ワンクッション』ですから、2つ目の的球に手球をヒットさせるまでに、ワンクッション以上入れて当てれば1点。ひとたび2個の的球が寄せられてくると、大きなランが出ることもあります。総じて派手なショットは少ないですが、「ヨーロッパではキャロムを始める時はバンドからスタートする」ほど基本的なテクニックを覚えるのに適した種目だそうです。

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最多優勝記録を持つ町田

さて、この大会の歴代選手権者リストを見て、驚きの事実を知ることになります。なんと、21回の歴史を有する大会にして、昨年までに4人しか優勝していないのです。第1回大会を制した町田プロが昨年までに計7回、そして3度の大会2連覇を記録する森陽一郎プロが同じく7度の優勝。また大会6連覇を果たした小林伸明プロが6度で、そこに息子である小林英明プロの1回を加えて計21回。これほど少人数でタイトルを独占する大会は珍しく、最多勝記録の更新があるのか、それとも新チャンピオン誕生となるかと興味がわくところ。

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町田と同じく最多優勝記録を持つ森陽一郎も決勝トーナメントへ

グループリーグの予選を終えて確定した準決勝のカードは、町田正vs森雄介と小林英明vs森陽一郎。この4名はゲームアベレージでも他を突き放す数字を残しており、まさに今大会の優勝候補4名が出揃ったという様子でした。そして、森雄介と小林がそれぞれ大会最多勝タイ記録保持者である先輩を下して、決勝戦で激突することとなりました。

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新人プロ森雄介、前年チャンピオンの町田を下して決勝へ

ファイナルでは優勝への意識からかやや硬い様子の森に対して、小林が着実にポイントを重ね、15イニングを終えたところで83-46とリードを広げて終盤に入ります。さすがに決勝戦のプレッシャーもあってか、ハイランは小林が4イニング目に出した23点がMAX。「このペースでいくと、後2〜3イニングで小林の優勝か?」と思いながら見ていたのは、記者だけではなかったはずです。

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序盤から小林がリードを広げていった

がしかし。何とここから森が54点のビッグランを叩き出して優勝! 何とも劇的な逆転優勝に立ち会うことができました。史上5人目の全日本バンド選手権者となった若干二十歳の森。試合中もよく笑顔を見せる選手ですが、表彰式ではさらに素敵な笑顔でフレッシュな空気を存分に漂わせていました。敗れた小林も森の健闘を讃え、終了後に開かれた打ち上げの席では「これで(2人が出場可能な)3大会(全関東バンド選手権、全日本バンド選手権、全日本プロバンド選手権)は雄介と僕で独占。どこにも森(陽一郎)、町田の名前がないんですよ」と、笑いを交えて世代交代をアピールしていました。

これまで国内バンド界で絶対二強と君臨してきた2人の逆襲が始まるのでしょうか。それとも英明と雄介というジュニア世代が新時代を築き上げるのか。参考までに大会のハイラン記録は、2005年の第13回大会で森陽一郎プロが記録した86点だそうです。この記録を今回のファイナリストコンビが塗り替える時が来るのか、という点にも興味が沸くところ。ハイランやアベレージという数字で実力を測ることができる種目だけに、新世代が競技の進化も見せてくれるかもしれません。

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森親子、若い世代が今後も活躍するか、チャンピオン達がそれを止めるのか

そんな未来のストーリーを描きながら、初めてのバンド取材の余韻に浸りつつ、無事京都に戻りました。知識の少ない記者を温かく迎えていただき、初歩的な質問にも快く応じていただいた関係者の皆さまに、あらためてこの場をお借りして御礼申し上げます。

そして最後に、今回北陸代表で出場していた加藤啓之プロ(JPBA)の「ナインボールでもポケットでもなく"ビリヤード"のプロになりたい」という言葉に触発されて、広義で『ビリヤードの記者、カメラマン』を目指していこうと心に誓いました。まずはバンド取材デビュー戦の写真をfacebookページにたっぷりとアップしましたので、ご覧いただければ幸いです。

www.facebook.com/billiardcues (facebookのアカウントがなくても閲覧可能です)

Akira TAKATA