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過去のニュース(2012年)

2012.11.20 トーナメント

肥田緒里恵、目指すは4連覇!

第4回世界レディーススリークション選手権大会

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選手達を待つ、霞が関ビル1Fプラザホール内の特設会場


明日(21日)、東京で『第4回世界レディーススリークション選手権大会』が始まる。初の日本開催だ。期間は明日から23日(金)までの3日間。場所は『霞が関ビル1Fプラザホール』。ここがビリヤードイベントに利用されるのは初めてのことで、なんと入場料は無料。霞が関という日本の国政の中枢で、紀元前のギリシャの棒で石を突いた競技に端を発するとも、中世欧州の貴族の遊戯が起源とも言われるこのビリヤードの女子世界選手権が行われるというのは、実に感慨深いものがある。

男子スリークッションの世界選手権は1948年にスタートし、過去2度、1969年と1977年に日本で開催されている。女子の方は2004年スタートとまだ若く、今大会が4回目。当初、2004年(スペイン)から隔年開催で、06年(オランダ)、08年(トルコ)と行われてきたのだが、開催地がなかなか決定しないなどの問題があり、4年空いてしまった。

しかし、実際に出場が見込まれていた女子選手達や、キャロムビリヤードのプロ団体であるJPBF(日本プロビリヤード連盟)とそこに所属するプロ達、NBA(日本ビリヤード協会)、さらに様々な支援者、協力者が昨年から挙国一致の連帯を見せて、遂に日本開催にこぎつけた。まさに「待望の」世界選手権なのである。

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世界選手権4連覇を目指す肥田緒里恵


そういった経緯を抜きにしても、今回の世界選手権は大会前から大きな注目を集めている。それは標題の通り「肥田緒里恵、4連覇なるか!?」である。世界選手権で3連覇、それ以前に行われたほぼ同格のプレ大会でも2連覇。実質的に13年間、肥田は世界一決定戦で負けていない。他のスポーツや競技に置き換えて考えて頂きたい。信じられないほどの偉業である。

完全に実力や経験が飛び抜けていたと言える肥田だが、本人も認めるように、海外勢も国内勢もどんどん力を付けている。今回の出場16名中、最大のライバルと目されるのがオランダのT・クロンペンハウエル。彼女の最近の欧州での試合の数字を見る限り、肥田よりよく当てているようだ。

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クロンペンハウエルもまた、虎視眈々と初戴冠を狙っている


また、肥田を除いて5名が参戦する国内勢も上位進出の可能性がかなり高い。西本優子林奈美子東内那津未福本綾香、それに肥田の実母である肥田一美。全員がJPBFに所属する女子プロである彼女達は、普段から肥田と高いレベルで競っている。日本勢が表彰台を独占する可能性も大いにある。

晩秋の歴史的トーナメント。世界のスリークッション女王は肥田のままなのか。それとも新女王が誕生するのか。――その瞬間をぜひ会場で目撃してほしい。
〈T.KOBAYASHI(B.D.)〉


※大会フォーマットなどはオフィシャルサイトでご確認下さい。