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14-1

どんなゲーム?

ボール番号も、ハイボール、ローボールも関係なし。どの的球から狙っても良く、シュートを成功させている間はずっと撞き続ける事ができるという、とてもシンプルなゲームです。故に、アジアのポケットビリヤード強国の一つである台湾では、入門ゲームとしても幅広くプレーされています。しかし、シンプルなルールの裏に潜んでいるのは、ポケットビリヤードの技術と知識を総動員して立ち向かわなければ連続してボールをポケットし続ける事ができないという奥の深さ。だからこそ高い連続得点記録(ハイラン)はビリヤードマスターの証となるのです。

ゲームの基本ルール

■使用するボール
1番~15番ボールまでの的球15個と手球。
■ラックの組み方
図はゲームスタート時のオープニングラック。ラックの頂点に⑮、5列目の両端に①と⑤を配置(左右は任意)。その他は任意に配置します。2ラック目以降は頂点のボールがない状態の14個のラックとなります(図1)。

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■ゲームの目的
相手より先に規定の点数に達する。
■基本ルールのポイント
ブレイクショットを含めた全てのプレーで、自分がシュートする的球と、入れるポケットを指定する「コールショット」ルールが適用されます。全ての的球が1個1点でどの的球からシュートしてもよく、ブレイクショットを含めて、コールした的球をポケットし続けている限り、そのプレイヤーがプレーを継続できます。

ゲームの流れと勝敗

Step1:対戦形式と順番を決める

1ラック15個の全ての的球をポケットすると15点となります。対戦する際には、あらかじめ50点先取、100点先取などと勝利に必要な所定の点数を決めます。その後バンキングで先攻・後攻を決めてゲームスタートです(図2)。

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実力差がある場合には「自分100-50相手」などのように、点数でハンデを付ける方法もあります。

Step1ブレイクショットからゲームの終了まで:

先攻のプレイヤーがキッチン内の任意の位置からブレイクショットを行ってゲーム開始。14-1はブレイクショットを含めて全てがコールショットルールに則って行われます(図3・4)。

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そのため、ブレイクショットで何らかの的球をコールしてポケットできる確率が高くないこともあって、バンキングで勝ったプレイヤーは後攻を取るケースがほとんどです。そして、ブレイクショットするプレイヤーはほとんどの場合、セーフティを選択することになります(図5)。

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こうしてターンを交代しながらゲームを進め、自分がシュート可能な場面が訪れたらポケットを開始します。連続してシュートを成功させている間は1点ずつが加算され、シュートミスやセーフティ、ファウル時にターンを交代しながら、14個がポケットされてテーブル上に的球が残り一つとなった時点で、他の14個でラックを組み、14個目をポケットしたプレイヤーが2ラック目に進みます(図6)。

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このサイクルを繰り返して行き、先に所定の点数に到達すれば対戦の勝利となります。

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楽しく遊ぶためのルールのポイント

Foul1:ファウルの種類

ポケットビリヤード共通のファウル(※)の他、14-1では、ショットされた手球が、どの的球に当たらなかった場合(ノーヒット)、ショットされた手球が何らかの的球に当たった後、手球、的球のどちらもがクッションに届かなかった場合(ノークッション)がファウルとなります(図7)。

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さらに14-1では、同じプレイヤーが自分のターンで3回連続ファウルを犯した場合にペナルティが適用されます(スリーファウル)。スリーファウルを犯した場合には、相手プレイヤーには、現状のままプレーを続行するか、ラックを組み直して相手にブレイクショットをさせるかの選択権が与えられ、ファウルを犯したプレイヤーには、3回目のファウルの1点+スリーファウルの15点の計16点のペナルティが課せられます。一度スリーファウルを犯した後は、ファウルの累積が一旦リセットされて、次のショット時にはファウルなしの状態からプレーすることになります。

Foul2:ファウルした場合

14-1では、ファウル後の相手プレイヤーのプレーや的球の処理について、以下のように決められています(表1)。

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Foul3:ブレイクショット時のファウル

14-1のブレイクショットはセーフティをコールするケースがほとんどで、その際には相手プレイヤーがシュートしにくい配置を残そうとしますが、ブレイクショット時に手球と2個以上の的球がクッションに当たらなければブレイクファウルとなり、相手プレイヤーには以下の選択権が与えられます。

  1. ①もう一度ラックを組み直して相手に再度ブレイクショットをさせる(ファウルを犯したプレイヤーは2点減点)
  2. ②現状のままプレーを続ける(ファウルを犯したプレイヤーは1点減点)

Original Rule1:2ラック目以降のブレイクショット

14-1のルールで一番大きな特徴は、14個の的球入れた時点で、最後に残った15個目の的球をその場に残した状態で14個のラックを組んでプレーを継続させていく事です。この時テーブル上に最後に残った的球を「ブレイクボール」と呼び、ブレイクボールをシュートしながら、手球を14個のラックにヒットさせて次のシュートに上手く繋げていく事が14-1の最大の見せ場であり、ポイントとなっています(図8)。

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それだけにブレイクショット時の手球とブレイクボール、そしてラックの関係はゲームを進めていく上で非常に重要で、ハイレベルなプレイヤーほど、ポケットを続けて行く過程でブレイクボールを決めて、次ラックのブレイクショットにスムーズに繋げるプレーをしていくことになります。

※ポケットビリヤード共通のファウル

1_スクラッチ
ショットした手球が、直接または何らかの的球に当たった後にポケットに落ちてしまうファウル。ゲームの種類によって、その後の処理は変わってきます。
2_球触り
ショットの際に手球に触れて良いのはキュー先に付いている革製のタップだけ。それ以外の部分が触れるとファウルになります。また的球に触れた場合もファウルとなります。
3_球場外
ショットされた手球がテーブル外に飛び出した場合、ショットによって的球がテーブル外に飛び出した場合にファウルとなります。
4_2度撞き
ワンショットの間にタップが手球に触れて良いのは一度だけです。一旦ショットされた手球を2度以上撞くとファウルになります。
5_両足が床から離れる
ショットの瞬間は、必ずどちらか片方の足が、つま先だけでも地面に触れていなければなりません。例えばテーブルの上に腰掛け、両足が宙に浮いた状態でショットするとファウルとなります。
6_目印を付ける
ショットをする時に、自分が狙いたい場所を特定するために、何らかの目印を置くとファウルとなります。

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