ビリヤードはテーブル上で展開する物理学。通常では見る事のできないボールの動きやビリヤードの様々な現象をハイスピードカメラで検証していきます。
これは1/8000秒で捉えた、中心、下、上の撞点を撞いた時のインパクトの瞬間の映像。解析すると、中心の撞点を撞いた時で、手球とタップの接触時間はわずか1/1000~1.5/1000秒程度という結果が出た。だが、下や上の撞点を撞いた映像を見てわかる通り、このわずかな「瞬間」にチョークとタップの摩擦によって、手球にプレイヤーの意志がしっかりと伝わっているのだ。中心を撞いた時には膜状に広がり、下の撞点では接触点からジェットのように吹き出す......。この映像には、インパクト後にチョークが飛散する様子もハッキリと捉えられている。
撮影・監修:須藤路久
ビリヤード・インストラクターとしてこれまでに初心者を中心に延べ1000人を超えるプレイヤーを指導。その経験から得られた、有効性が確認されたビリヤードのエッセンスを、できるだけわかりやすい言葉で解説する、本誌の「Main Billiards Analyzer」。