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トピックス

2019.12.27 トピックス

ヤングパワーの台頭

2019年プレーバック(ワールドプール)

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日本、そして海外で数多くのプレイヤーが活躍し、様々なドラマが生まれた2019年シーズンを振り返るこの企画。その2回目は、メジャートーナメントを中心にして世界のプールシーンにスポットを当ててみたい。

2019年も世界各国のトーナメントでハイレベルな戦いが繰り広げられたが、その先陣を切って3月末にイベリア半島のイギリス領ジブラルタルで開催されたのが『2019 World Pool Masters』。WPA(世界プール協会)ランキングイベントではないものの、32名のワールドスターが集った大会で優勝を飾ったのはスペインのデビッド・アルケイドだった。日本からは唯一、大井直幸が参戦したが、この大会では、12月にナインボール世界王者となったロシアのフェダー・ゴーストに初戦で敗れている。

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2017年以来、2度目の大会制覇を果たしたデビッド・アルケイド(写真提供: Matchroom sport)


4月に入ると熱戦の舞台はアメリカに移り、『WPA Players Championship』と『US Open 9-Ball Championship』の2大会が2週連続で開催。WPA Players Championshipは台湾の鄭喻軒が決勝でカルロ・ビアド(フィリピン)を下して優勝。USオープンでは、2018年のナインボール世界王者、ドイツのヨシュア・フィラーが、中国の吳珈慶とのファイナルを制して初制覇を果たした。

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優勝を決めた直後のフィラーの雄叫び(写真提供:JP Parmentier/Vincent Rochefort)


6月末、日本から大井&栗林達ペアが出場した(結果は初戦敗退)マッチルームスポーツ主催の国別対抗戦『2019World Cup of Pool』の後、7月には、実に4年ぶりの開催となった『テンボール世界選手権』が行われた。この大会では、日本から出場した吉岡正登が快進撃を見せ、自身初の世界タイトルを獲得した台湾の柯秉中に準決勝で敗れたものの、3位タイに食い込む活躍をみせた。

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写真左から3位タイ:柯秉逸、優勝:柯秉中、準優勝:ヨシュア・フィラー、3位タイ:吉岡正登(写真提供:JP Parmentier / CSI 2019)


シーズンも後半戦に突入すると、9月から11月にかけては立て続けに『チャイナオープン』(中国)、『クレムリンカップ』(ロシア)、『2019 インターナショナル ナインボール オープン』(アメリカ)、『第52回全日本選手権大会』と世界中でWPAランキングイベントが開催され、12月には2019年の総決算として、カタールと中国でそれぞれ『男子ナインボール世界選手権』と『女子ナインボール世界選手権』が行われた。

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ロシア人初のナインボール世界王者となったフェダー・ゴースト(写真提供:WPA)


記憶に新しいこの2大会、まず男子は決勝で台湾の張榮麟を下したフェダー・ゴーストが19歳にして世界制覇を達成。ここ6年の間、中国勢がタイトルを独占してきた女子は、イギリスのケリー・フィッシャーがオーストリアのジャスミン・オーシャンとのユーロ勢対決を制して、7年ぶり2回目の世界女王となった。

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7年振り2度目の優勝を果たしたケリー・フィッシャー(写真提供:WPA/alison chang)


そして、男女の『ナインボール世界選手権』を終えた段階で、WPA世界ランキングでトップに立ったのは、男子が台湾の柯秉中で女子が中国の陳思明。以下トップ3は、男子がドイツのヨシュア・フィラー、アメリカのシェーン・バン・ボーニング、女子が中国の韓雨、フィリピンのルビレン・アミット。日本勢の最高位は男子が大井直幸の25位、女子が河原千尋平口結貴の12位となっている。

現在発表されている2020年のWPAカレンダーを見てみると、9月には『男子エイトボール世界選手権』、10月には『女子テンボール世界選手権』といった2019年には開催されていないトーナメントも組み込まれている。今年は吉岡の3位タイが最高成績だった日本勢の戦いはもちろんこと、これらのトーナメントが繰り広げられる世界のプールシーンで生まれる新たなスター、そしてドラマにも注目していきたい。