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2018.06.24 ジャパンオープン

【JOカウントダウン Vol.10】30年史その6

From 2015 to 2017

2015年男子決勝、カルロ・ビアド vs 栗林達の第1ラック


2015年の第26回大会は、男子テンボール、女子ナインボールともに日本のトップランカー勢と海外プレイヤーが『ニューピアホール』で激突する見応えのあるトーナメントとなった。

まず男子がベスト8に絞られた段階で日4比4。日本からはランキング上位陣、栗林達竹中寛川端聡赤狩山幸男が勝ち上がり、フィリピンからはフランシスコ・ブスタマンテカルロ・ビアド、レイモンド・ファロン、ジェフリー・デルーナとやはり実力者が勝ち上がった。

そして、いずれ劣らぬ巧者の争いを勝ち抜き決勝に進んだのが栗林とビアドの2人であった。

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カルロ・ビアド


決勝ファーストラックをものにしたビアドが全てにおいてワールドクラスのプレーを見せて一気に栗林を突き放す。栗林は肝心の場面でブレイクが入らず、リズムを作る事ができないまま惜しくもJO初制覇をビアドに譲ることとなった。

女子ナインボールのベスト8は、ともに2度目のJO制覇をかけた河原千尋曽根恭子の決勝となり、河原が一度のリードも許すことなく8-4でフィニッシュ。自身でも「納得のいかない試合はなかった」と語った盤石の優勝であった。

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ガッツポーズの河原千尋


2016年、男子決勝日には当時のJPBAランキングトップ5、大井直幸土方隼斗羅立文、栗林達、竹中寛(1位から順)が残っており、海外選手もフィリピンがジェフリー・イグナシオ、アントニオ・リニング、台湾が張榮麟(ジャン・ロンリン)、楊清順(ヤン・チンスン)、中国が呉珈慶(ウー・ジャーチン)、とトップ選手が揃い踏みしていた。

その中で準決勝まで勝ち進んだ4人はなんと全員JPBA所属の選手だった。大井は楊清順を、土方はリニングを倒し、羅が呉珈慶を土を付け、ベスト16戦の栗林は開始早々4連マスの勢いそのままにイグナシオを圧倒。JPBAvs海外の試合はJPBAの完勝となった。そして、決勝は大井を倒した土方と、羅を破った栗林の対決に。ここに来て今までの調子の良さはどこへやら、土方はブレイクに、そして以上に栗林は全体的に不調が見えるようになった。9ラック目にようやくこの試合初のマスワリを出した土方が、8-1でリーチ。そして最終ラックはきっちり取り切り、2013年以来2度目の優勝を手にした。

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土方隼斗


一歩の女子は、2014年に台湾・呉芷婷(ウー・ジーティン)が当時18歳で優勝したことで話題になったが、この年にJOのファイナルで躍動したのは同じ台湾出身16歳の陳佳樺だった。

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陳佳樺


2000年生まれの陳はまだ幼さの残るあどけない顔立ちとは裏腹に、ベスト8の河原千尋戦では、オープニングから3連続マスワリを決め、その後も河原に主導権を渡さずに7-0まで一気に走る。その後も譲らず8−2でJPBA女子No.1を下した。そしてその勢いのまま決勝まで進み、栗林美幸と対決。試合はシーソーゲームとなったが、経験豊富な栗林が一枚上手を行き、最後はセーフティからの取り切りで自身3度目のJO制覇を果たした。

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2008年以来の優勝・栗林美幸


そして2017年。男女共にクライマックスは日台対決となった。そしてこの年も女子では若手が輝いていた。決勝を戦ったのは、台湾の18歳、范育瑄とJPBA女子最年少プロ、20歳になったばかりの平口結貴

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范育瑄


平口は準決勝で曽根恭子と対戦し、プレッシャーのかかる中5-5から2連取を果たして、出場2回目で初めてのファイナルに進出した。一方の范は河原をヒルヒルで振り切っての決勝となった。序盤は互いに固さがあったが、中盤以降、大会前に1ヵ月の中国遠征を行い、また一つ成長を遂げた平口が思い切りのよいプレーで差を広げ、最後はしっかりと落ち着いて9番を沈め、プロ2年目にしてJOを制覇した。

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優勝を決めた瞬間、嬉しそうな笑顔を見せる平口


男子の準決勝は、大井直幸 vs 北谷好宏、張榮麟 vs 呉坤霖と、それぞれ日本、台湾の同胞対決となった。試合は大井、張がそれぞれ8−4で勝利し、決勝へ。張が相変わらずの精密なプレーでリードし、大井が追い掛ける展開。もちろん大井にも勝機はあったが、追撃態勢に入るかと思われたところでのノーイン、スクラッチと、この試合ではブレイクに苦しんだ。極めて冷静に正確にショットし続けた張の前に3-8で敗れ、自身JOでの最高成績となるも悔しい準優勝となった。

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2017年ベスト4。左から、3位タイ・呉坤霖、準優勝・大井直幸、優勝・張榮麟、3位タイ・北谷好宏


以上、JOを振り返ってみた。やはり会場で実際にプレーした選手にしか分からない部分が沢山あるだろう。しかし、この30年間で、こうして観ている側の記憶にも鮮やかに残る名勝負が数多生まれている。今年はどんなシーンが観られるのか、誰がトロフィーを掲げるのか、期待は膨らむばかりだ。